腕時計
高級時計の最高峰「グランドセイコー」をそろえたセイコーの旗艦店、
ロンドンにオープン!
2017.09.13
高級デパート「ハロッズ」の並び、ブロンプトン通りにロンドン初のセイコー直営店がオープン。高級ブランド「グランドセイコー」の世界最大級の品ぞろえを誇る同店には、世界に8本しかないという、クレドールのFUGAKU(5,000万)も展示。ヨーロッパの拠点として重要視されている。
日本の大手時計メーカー、セイコーウオッチのモノづくりの理念やブランド哲学、矜持などが体現されているハイエンド・ブランド「グランドセイコー」。同社はこの3月、「グランドセイコー」を個別ブランド化し、文字盤の12時位置に「SEIKO」ではなく「Grand Seiko」のロゴを冠した。グローバルな市場拡大を視野に入れた、「グランドセイコー」の新たな戦略を象徴する大きな決断であり、世界の時計業界関係者から大きな注目を集めている。さらにその一環として、この8月、老舗デパート「ハロッズ」や高級ブティックが軒を連ねるナイツブリッジ地区に、ロンドン初の路面店「セイコーブティック ロンドン」をオープン。8月10日には、在英日本大使夫妻や世界各国からのジャーナリストが顔をそろえた、同店のローンチ・レセプションが華やかに開催された。
セイコーはグローバル戦略として、セイコーのみを取扱う専門店「セイコーブティック」の第一号店を2004年にパリにオープン。その後、アムステルダム、ニューヨーク、フランクフルトなどで世界展開を図り、ロンドン店は77店舗目。高級感のある日本の伝統色「紺色」を基調にしたコンテンポラリーな店内には、アストロンや海外で多くのファンを抱えるダイバーズウオッチ、また昨年から海外展開を開始したプレザージュなどの商品約200点が一堂に会する。全アイテムのうち3分の1はグランドセイコーが占め、これは世界最大級の品ぞろえだとのこと。
日本から、直営店のオープニングに駆けつけた同社社長の高橋修司氏は、「ロンドンはプレステージが高く、世界中から富裕層が集まるインターナショナルな市場です。この店舗を旗艦店として、“グランドセイコー”を世界に向けて発信していきたい。特に、時計の本場であるここヨーロッパにおいて、ジャパン・クオリティーを極めた同ブランドをアピールしたい」と語る。
スイスのブランドは、製品の開発や製造の一部を外部企業に発注して製品化する“水平分業”が一般的。一方グランドセイコーは、ムーブメントの設計から開発、製造、組立、調整、検査、出荷までを自社ですべて担う 「マニュファクチュール」ブランドだ。アメリカを拠点とする権威ある時計雑誌「リボリューション」の編集長、キース ・W・ストランドバーグ氏は、「私は日本に2度赴き、実際に“マニファクチュール”を目の当たりにしてきました。“グランドセイコー”のクオリティーは実に素晴らしい」と話す。錚々(そうそう)たる時計ジャーナリストたちをうならせる、世界最先端の技術と匠の技、 時計づくりへのパッションが見事に融合するグランドセイコー。ヨーロッパをはじめ、グローバルに展開する同社の挑戦に、今後も目が離せない。
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Photograph:Kumi Saito
Text:Yuka Hasegawa