腕時計
バーゼルワールド2018 レポート
ウブロ
2018.04.25
年明け1月のSIHH(ジュネーブサロン)に続いて、バーゼルワールドがスイスで3月22日〜27日に開催された。1917年から始まった商品見本市をルーツとして、昨年に100周年を迎えた国際的な時計と宝飾の展示会。多彩な新作が数多く披露された。今年のトレンドは最後にまとめるとして、日本でも人気の高い有力ブランドから注目のモデルをピックアップしていく。
レッドセラミックなどカラーリングがますます多彩に!
多彩な新作を毎年数多く発表してきたウブロだが、今年も例外ではなく、ますますバリエーションが拡大した。特に最近はカラーリングで新機軸を追求。昨年は透明感の高いブルーとレッドのサファイアクリスタルをケースにして大きな話題を呼んだが、今年はハイテクセラミックでもレッドが新登場した。
実現するまでに4年間を費やした世界初のセラミックカラーとして、鮮やかなレッドが誕生。このセラミックをケースに採用し、つやありのポリッシュで仕上げた「ビッグ・バン ウニコ レッドマジック」は、ストラップもレッドラバー(ブラックラバーで裏打ち)で統一。スケルトンのダイヤルに、針やインデックス、サブダイヤルのサークルをレッドにしており、ひと目見たら忘れられない個性的なモデルだ。
このレッドセラミックをベゼルに採用したモデルもあるほか、アメジストなどのさまざまなカラーストーンでベゼルを虹のように取り巻いたサファイアクリスタルの華やかな新作も加わっている。
スタイリッシュなフォルムの「クラシック・フュージョン」に採用されて根強い人気を誇るベルルッティのレザーダイヤルでも、2つのメタルケースに3色のカラーが加わった。キングゴールド×ボルドーと、チタニウム×オーシャンブルー、そして日本限定のチタニウム×フラットビアンコ。いずれも独特な雰囲気のあるエレガントなモデルに仕上がっている。
この「クラシック・フュージョン」では、深みのあるグリーンをダイヤルとストラップに採用した新作もそろっており、ウブロによる魅力的なカラーがさらに多彩になってきたといえるだろう。
ケースサイズでも、自社開発のフライバック・クロノグラフ・ムーブメントを搭載した「ビッグ・バン ウニコ」で42㎜径が初登場した。興味はあるが、これまでの45㎜径では大きくて腕に合わないという人には待望のモデルではないだろうか。ケースサイズだけをコンパクトにしたのでなく、ムーブメントを再設計していることも評価できる。4つの特許が出願されているほか、厚みも1.3㎜薄くなった。このためケース厚も従来の15.45㎜から14.50㎜にスリム化。このムーブメントの動きがダイヤルとケースバックから見やすくなったことが外見的な特徴だ。
掲載した商品はすべて税抜き価格です。
問/LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ 03-3263-9566
プロフィル
笠木恵司(かさき けいじ)
時計ジャーナリスト。1990年代半ばからスイスのジュネーブ、バーゼルで開催される国際時計展示会を取材してきた。時計工房や職人、ブランドCEOなどのインタビュー経験も豊富。共著として『腕時計雑学ノート』(ダイヤモンド社)。