紳士の雑学

知っておきたい、靴の構造

2018.05.16

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おしゃれは足もとから──とは、いまや使い古されたファッションの常套句か? 否、それは決して色あせることのない、ビジネスマンのための金言。加えて、足は「第2の心臓」と例えられるほど、健康面でも大切な部分。ゆえに、靴選びには正しい知識を備えて臨みたい。貴兄のおしゃれの華麗なる第一歩を、アエラスタイルマガジンがしっかりと後押ししよう。

Construction 靴の構造

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    ハンドソーン ウェルト製法
    刻みを施したインソールに、ウェルトと呼ぶ細い帯状の革と、アッパー(甲革)を「すくい縫い」によって接合。その後、ウェルトとアウトソールに「出し縫い」をかけ製靴する技法。現代の紳士靴製法の源流をなす。工程はすべて手作業。そのため高価だが、そのフォルムはスマート。またソールの返りがよく履き心地は秀逸。
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    グッドイヤー ウェルト製法
    ハンドソーン ウェルト製法を機械で行うために開発された方式。インソールに、切り込み、もしくは張り付けでモノレール状の凸型のリブを起こし、ここに甲革とウェルトを縫い付ける。その後、コルクなどの中物を段差に詰め、ウェルトにアウトソールを縫い付ける。非常に安定した構造、かつ頑丈。長時間履いても疲れにくい。
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    マッケイ製法
    専用の底縫い機を使い、上下2本の糸によるロックステッチで、甲革、中敷、アウトソールを直接縫い合わせる製法。パーツを最小限に限定できるので、軽量で屈曲性が高く、足なじみがよい。また、ソールを薄く、コバを狭く抑えて、エレガントなフォルムを形成できるのも特徴。イタリア靴の名産地、マルケ地方で多く見られる。
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    ノルウィージャン製法
    防水性を高めるために幅広のウェルトで甲革とアウトソールの間にふたをするように接合する方法。ウェルトとインソールを水平方向に「すくい縫い」し、その後、甲革と本底を「出し縫い」する。工程に手間がかかりコスト高だが、横ぶれの少ない履き心地や堅牢性の高さは魅力。防水性を重視する北欧で発達した寒冷地向けの製靴法。
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    ステッチダウン製法
    靴型に沿って釣り込んだ甲革の周縁を外側に出し、これを縫い代にしてインソール、アウトソールともに直接縫い付ける製靴法。作りがシンプルなので低コストが望め、また軽量で屈曲性がよい。加えて、甲革が外に張り出しているので機密性が高い。この製法の代表的なアイテムに、クラークス社のデザートブーツが挙げられる。
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    セメンテッド製法
    甲革とアウトソールに中物を挟み、接着剤(セメント)を用いて加圧密着する製法。簡素化された構造からは軽量な靴が生まれる。また、縫い目がないので水の浸入も防ぐことができる。さらに、自動機械を利用し、安価な費用での量産も可能。現在では、靴製造の大半がこの恩恵を受けている。ただし圧着されたソールの交換はできない。

出典:永久保存版「スーツ」着こなし事典(朝日新聞出版)

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