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ヴァレクストラが仕掛ける、唯一無二のモノグラム
2019.01.09

多くのブランドは並みいるライバルたちから自らを際立たせるために、ひと目でわかる刻印を持つ。ブランド名のロゴ、出自に由来するアイコン、あるいは特別なカラーリングなどが用いられる。だがイタリアを代表するラグジュアリーレザーブランドのヴァレクストラは、そのデザイン自体が自らのアイデンティティを象徴する稀有な存在だ。CEOのサラ・フェレロ氏は次のように語る。
「私たちはバッグを半年後には使われなくなるようなアイテムとは思っていません。テーブルや椅子のように、時を経ても愛用品であり続けるようなものづくりでアプローチしています」
地元のミラネーゼを始めとして欧米で確たる評価を集めているのが、ミニマルでありながら建築的な美しさ。最高級の革を使いつつ、縫い目で革を巻き込まないことでシャープなラインを形成する。手にしても、そのまま置いても、優雅な存在感は変わらない。あえて特徴を探すとすれば内ポケットにあしらわれたV字切り込みのポケットだが、これもブランドの頭文字に由来するだけでなく、使いやすさを重視した結果によるものだろう。つまりバッグが持つ機能美自体が、他の追随を許さないDNAとなっているのだ。
「シンプルにすることで逆に個性を表現するのが、ヴァレクストラの特長なのです」
そんなヴァレクストラがモノグラムサービスを始めるというニュースが話題を呼んでいる。とはいっても、印されるのはブランド名ではなく、顧客自身のイニシャルだ。
「15種類の異なるスタイルからバッグを選んでいただき、イニシャルやナンバーを最大3つ選び、色とサイズを選択しオーダーいただけます」
誇張ではなく、その方程式は無限大。ブランドのロゴで身を包むのではなく、ブランド自体が持つデザイン力で自我を主張する。まさにヴァレクストラだからこそできるユニークなカスタマイズといえるだろう。
「日本の男性はミニマムで知的でありつつ、個性的なアイテムをセレクトされる傾向があります。ぜひこのパーソナルオーダーを試していただきたいですね」
問/ヴァレクストラ・ジャパン 03-3401-8017
Text:Mitsuhide Sako(KATANA)