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ファッショントレンドスナップ38
古着&ビンテージウエアブームがピッティにも!
日本とは大違い!? ミリタリー系の着こなし

2019.03.14

大西陽一 大西陽一

ファッショントレンドスナップ38<br>古着&ビンテージウエアブームがピッティにも!<br>日本とは大違い!? ミリタリー系の着こなし

東京はいまや世界にもまれな古着やビンテージウエア、ボロ、古布の聖地となっています。もちろん、ロンドンのポートベローやパリのクリニャンクール、アメリカ西海岸のローズボールのフリーマーケットなど、古着店やビンテージバッグ、家具を扱う店が集まったエリアや蚤の市(フリーマーケット)で観光名所になっているところはありました。

東京がそうしたところとちょっと違うのは、ジャンルがミリタリーからデニム、ヨーロッパのブランドもの、イタリアのクラシックスーツといったところまであり、東京のあちこちに名店が散らばっているところ。かつコンディションのいいマニアックなものからナイキのプリントTシャツといったお手頃なものまでがそろっているのも見逃せません。

かつてのビンテージデニムのときのようなバブル感もなく、海外ではなかなか見つけられないコレクターアイティムがお手頃価格で出ていることもあります。

パリやミラノの有名ブランドのデザイナーも、古着やビンテージウエアをコレクションのヒントにするためたびたび東京にリサーチに来ているとか。

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ちょっと原稿のイントロが長くなってしまいましたね。本題に戻りましょう。このジェントルマンのブルゾンはアメリカ陸軍の古着かリメイクでしょうか?

そこよりも、私が注目したのは軍モノを着ているのに何か都会的な感じがするところ。日本だとこういったウエアを着る人は、トレーナーやTシャツにデニムを合わせがち。それはそれでアメカジテイストで市民権を得ていますが、古着臭が苦手な女性には人気がありません。

このジェントルマンは、ミリタリーグリーンのアウターに黒のタートルニット、ウールのストライプのパンツというドレッシーなものを組み合わせるという斬新なコーディネート。こう合わせるとニューヨークやロンドンの休日風に様変わりしますね!?

それと、N.Y.の刺繍が入ったキャップは、このコーディネートの名脇役。かわいさとスポーティーな雰囲気をさりげなくプラスしています。

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背中にはかわいい虎のワッペンが。横須賀のスカジャンもそうですが、いま見るとかわいい刺繍やワッペンは、実は戦争の傷跡をリアルに残しているものなので、ファッションとして純粋に見られる人とそうではない人に分かれる微妙なもの。

個人的には、かわいい部分は残してVIETNAMとか67,69といったものをはずすだけでもイメージが変わると思います。ここは、コレクターの人からすると価値が下がる!!とご指摘を受けるかもしれませんね……。まあ、あくまでファッションの楽しみ方は千差万別ということでご理解を。

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このジェントルマンのコートもかなりビンテージ感が出ていますね。そで口をよ〜く見るとすり切れているのを折り返していますね。もしかすると、ビンテージのコートの袖丈が短かったので、別のコートの袖を縫い足したのかもしれませんね。

それにしても、このミリタリーグリーンの色があせた感じには、ビンテージデニムの色落ちに共通するコットンの独特のアジ(風合い)が出ています。

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このジェントルマンは、インナーを白でまとめてミリタリー臭を消しています。仕上げは、足元の靴。なんと、チェックのローファー。ビンテージウエアにこうしたかわいいアイティムを合わせる発想はイタリア人ならでは!!

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こちらのジェントルマンはかなりビンテージ感満載のパーカですね。あまりにこのアウターのインパクトが強いので、コーディネートに工夫がないように見えますが、実は隠し技が潜んでいるのです。どこかわかりますか?

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首元をクローズアップするとシルクのスカーフを巻いているのが見えます。ややもすると、女性的に見えるシルクスカーフもこういうふうに合わせれば、ビンテージとのクセが相殺されてうまくまとまっていますね。

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全身はこのような感じです。あえて下半身はブラックのパンツにブラックのレザーシューズで締めています。帽子の色を考えると下半身を茶系でまとめるというのが王道ですが、あえて黒にしたところがこのジェントルマンの個性であり、ビンテージウエアのピッティ的な着こなしの好例とも言えます。

次回はそろそろ春のトレンドを取り上げてみようかな……と考えております。
乞うご期待!!

トレンドスナップのまとめはこちら

プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。

Photograph & Text:Yoichi Onishi

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