旅と暮らし

すべて実食! 自慢の手土産。#21
「オーボンヴュータン」のプティ・フール・サレ

2019.04.15

写真・図版

食べ出したら止まらない感動のおいしさのスティックパイ


味にうるさい人にこそ自信をもって贈りたい「オーボンヴュータン」の菓子。お菓子通のあいだでは超が付く有名店で、オーナーシェフの河田勝彦氏は300人以上の菓子職人を自身の店から巣立たせたお菓子界の重鎮。パティシエたちの憧れの存在だ。1981年にオープンした世田谷区の尾山台の店内には、フランス伝統の焼き菓子や生菓子から、ジャム、紅茶、ハムやソーセージなどのシャルキュトリーまで、数えきれないほどの“おいしいもの”が並んでいる。いつ訪れても店は活気に満ちていて、商品は飛ぶように売れていくのだ。

しつこいようだが、店内の商品はとにかく多彩、そしてどれも驚くほどおいしい。味には人それぞれ好みがあるが、いままで贈った相手の反応は上々、みんなこのおいしさにハマってしまうようだ。ラインアップの中心は、やはり甘いお菓子だが、筆者が頻繁に購入しているのが「プティ・フール・サレ」。白ごま、黒ごま、グリュイエルチーズの3種の塩気の利いたスティックパイの詰め合わせだ。どうしても甘いお菓子が多くなるビジネスシーンおいては、とても重宝している。

一見、どこにでもありそうなスティックパイだが、侮るなかれ、これまでどれだけの人を魅了してきたことだろう。まずサクサク感がまったく違う。驚異的な軽さで口溶けもいい。上質なバターやごまの風味が、口からも鼻からも押し寄せてくる。1本食べたらまた1本と、やめようとしてもやめられない、ついつい手が出てしまう魔力があるのだ。

オーボンヴュータンのお菓子を食べるたびに、何が違うんだろうとよく考える。おびただしい数の菓子店があって、好きな店もたくさんある。ただこの店の焼き菓子には、ほかと一線を画す上質感と深みがあるのだ。詳しい作り方は知らなくても、おいしさは伝わってくる。

河田シェフは、売ることを第一に考えた商品開発は一切しない、菓子作りが好きで好きで、自身の好きなものを納得のいくまで作っているのだという。40年以上、毎日毎日手を抜かず真摯(しんし)に向き合いつづけるシェフの愛してやまないお菓子を、ぜひ手土産に選んでほしい。きっと、贈った相手を幸せにしてくれるはずだ。

写真・図版

オーボンヴュータン
東京都世田谷区等々力2-1-3
営業時間/9:00~18:00
定休日/火曜・水曜
価格/プティ・フール・サレ(3種詰め合わせ)1944円 ※価格は税込み
問/03-3703-8428
http://aubonvieuxtemps.jp/

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Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino

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