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ファッショントレンドスナップ44
春、コートを新に買うならオリーブ、カーキが本命。
幅広いコーディネートができる定番デザインが狙い目 !!
2019.04.24
今から梅雨にかけて必要になるのが、春用コート。冬のものと違い、生地がコットンやナイロンでできていて、軽く防風の役目もあるのでとても役立つアイティムです。
以前は春コートというとベージュやネイビーが主流でしたが、今年は新しい色が百貨店やセレクトショップでみかけるようになりました。
それが、オリーブ、カーキと呼ばれる緑色。以前はビンテージのトレンチコートくらいでしかなかなかお目にかかれない控えの選手でしが、今年はネットやお店でもスター選手的なポジションになっています。ちなみに、この春ユニクロからオリーブ色のモッズコートが出ていたくらいですから!!
とは言っても、どうゆう風に着れば良いのか想像できないという方も多いはず。そこで今回はオリーブ、カーキの春コートの定番デザインをピックアップし、その着こなし方を解説してみます。
このジェントルマンは、ぱっと見はトレンチコートにネクタイというビジネススタイルにみえますが、実はガチンコのミリタリーファッション好きの方です。その辺は、後回しにして全体のイメージを見てみましょう。
シャツ、タイ、パンツは茶系で、ジレはカーキ。インナーを茶系のスーツにしてもこのニュアンスでまとめられます。茶系スーツは会社には着ていけない!!という方には、紺系のスーツに白シャツでネクタイ(色柄はお好きなの)にしても間違いなく似合いますよ。
そうなんです!! この色のコートの最大のポイントは、様々なインナーの色にも馴染んでしまう万能選手だということなのです。
Vゾーンをよくよく見ると色ベストもビンテージですね。シャツとネクタイの選び方も、昔の軍隊の士官がしていたような色合わせです。
ちなみに、このシャツは最近の日本のビジネスシーンではあまり見かけなくなったエリ型。えり先があまり開いていませんよね。このデザインは、シャツの最旬トレンドのひとつで、セレクトショップのスタッフの方々はこぞって着用し始めています。
こちらのジェントルマンのコートは、イギリスの老舗バブアー。
このブランドはイギリス王室御用達(ロイヤル・ワラント)で、襟がコーデュロイで身ごろはセージと呼ばれる深い緑(撥水性を持たせるためのオイルが薄く塗り込まれている)というのが代表的モデル。
イギリスでは、オールシーズン着られていて、愛好者はエリザベス女王からロンドンの若者までいるという珍しいブランド。
このジェントルマンは、この定番コートにホワイトデニムとブルーのスニーカーを組み合わせることで春らしい軽快な感じを出しています。ここでパンツをブルーデニムにしてもすんなりまとまりますが、女性ウケを狙うなら絶対ホワイトデニムですね。
最後になりましたが、首にさらっと回したきれいなブルーのストールはこのコーディネートのキモです。これがあるとないでは、断然違ってきますのでお忘れなく!!
今回取り上げた2つのコートは、偶然にもその起源は英国でしたね。次回は、同じく英国生まれたスーツを取り上げる予定です。
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プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。
Photograph & Text:Yoichi Onishi