旬のおすすめ
FASHION VIEW
「ビジネス」と「カジュアル」の境界線。
FRANCO BASSI
2019.10.15
この夏、イタリアのフィレンツェで開催された第96回「ピッティ・イマージネ・ウォモ」の会場は、カジュアル化の傾向にさらなる拍車がかかった印象だった。いま、ビジネスとカジュアルの境界線はどこにあるのか。人気ブランドから届いたひとつのキーアイテムを軸に、ビジネスとカジュアルのそれぞれを着こなす。すると、旧態依然な価値観を超えた、新たなスタイルが浮かんでくる。
黒を基調にしたレジメンタルタイ
ビジネスとカジュアルを分ける、大きな分岐点がネクタイだ。そしてネクタイはエレガンスの象徴でもあると話すのは、フランコ バッシのチェザーレ・バッシ氏。
「でもエレガンスはフォーマルと同義ではありません。捉え方によってはカジュアルにも当てはまる。それを演出するのがネクタイなのです。境界線で言えば黒を基調にしたレジメンタルがあります。フォーマルにふさわしい黒と、ストライプの色や幅を変えることでカジュアルな雰囲気も演出できます。ビジネスとカジュアルを横断し、クラシックな定番でも時代の味付けで変わるということですね」
そしてネクタイを締めるのは決してリラックスの障害ではないと言葉を続ける。
「締めることでエレガントな気分が楽しめるし、男性のVゾーンを飾り、自分らしい自然体のスタイルは気持ちをより解放してくれます」
FRANCO BASSI(フランコ バッシ)
フランコ バッシは1972年に創業。現在、創業2代目の長男チェザーレ氏が中心となり、海外にも幅広く展開する。ライフスタイルに合わせて気負わずつけられるネクタイが多く、豊富なアーカイブから復刻したパターンも魅力だ。
「アエラスタイルマガジンVOL.44 AUTUMN 2019」より転載
Photograph: Masahiro Heguri[Studio], Mitsuya T-Max Sada[Report]
Styling: Yoichi Onishi
Hair & Make-up: Yurie Taniguchi
Text: Mitsuru Shibata
Coordinate: Michiko Ohira