週末の過ごし方
絶品、3種のきのこのクリーム焼き
[長尾智子 料理の歳時記]
2020.03.12
食材は旬の時期に味わうのがいちばん。出盛りの食材をいかにおいしく料理するか。料理研究家の長尾智子さんに教えていただきます。
いまの時期においしい素材「きのこ」
秋の味覚だが、いまや栽培技術が進歩して、年中おいしいきのこが手に入るように。低カロリーで、食物繊維やビタミンB、Dがたっぷり。免疫力を高めるβ−グルカンの作用にも注目が集まる。水で洗うと香りが飛んでしまうので、さっと軽く払うだけで使ってください。きのこは何種類か合わせると、複雑な香りと食感でおいしくなるので、最低3種類は取り合わせましょう。
「きのこは9割が水分です。この水分を飛ばして味を凝縮させれば、おいしく仕上がります。オーブンで最初に15分ほど焼くのは、きのこの水分を飛ばすため。このひと手間で味が決まりますよ」
<材料> 約4人分
しいたけ(肉厚のもの)6本
エリンギ 大小取り交ぜて4本
まいたけ 1パック
生クリーム 200ml
オリーブ油 大さじ1+小さじ1
塩、こしょう 各少々
ナツメグ 少々
<作り方>
1 しいたけは石突きを切り落とし、縦に2つに割く。エリンギは長いものは3等分してから縦に3等分くらいに割く。まいたけは食べやすい大きさに分ける。きのこ類をすべてボウルに入れ、オリーブ油(大さじ1)をまわしかけ、塩を振って全体をよく混ぜる。
2 オーブンを200℃に余熱する。耐熱容器に1のきのこを移し、平らにならしてオーブンで15分焼く。
3 きのこをいったん取り出し、生クリームをまわしかけ、こしょうを挽いて、大きめのスプーンでざっと混ぜる。ナツメグをかけ、オリーブオイル(小さじ1)を回しかけてオーブンに戻す。温度を220℃に上げて、表面がこんがりとするまで10分焼く。
プロフィル
長尾智子(ながお・ともこ)
フードコーディネーター。レシピのみならず、調理道具、器、食文化全体を大きくとらえた独自の世界観が、性別を問わず支持を集める。「食べ方帖」(文化出版局)など著書多数。新刊は、お茶とお菓子、お酒と肴(さかな)を一冊にまとめた「ティーとアペロ」(柴田書店)。
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Photograph : Masanori Akao
Food Coorditate : Tomoko Nagao
Edit : Mika Kitamura