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大丸東京店の「Think LOCAL」。
靴や皮革製品と長く付き合うことが
地域共生につながる

2020.09.01

写真・図版 山本晃弘

2020年は、大きく価値観が変化した年として長く記憶に残るだろう。働き方やライフスタイルは変化を余儀なくされ、それに伴って、どんなファッションで装うのか、何を購入するのかに対する消費者の意識も大きく変わった。本当に必要なものを、そして自分の気に入ったものを選んで長く使っていきたい。そうした賢い消費行動は、SDGsやサステナビリティへの注目とともに意識は高まっていたが、新型コロナウイルス禍の影響もあって、一気に広がったように見える。

そうした意識の変化に呼応するかのように、大丸松坂屋百貨店は「Think LOCAL」と題した地域共生を趣旨とする社会貢献活動を行う。その一環として、大丸東京店では東京近郊のレザー製品に関わる企業や職人を応援する取り組みを行うこととなった。

写真・図版
ストレートチップシューズ¥36,000/リーガル

アエラスタイルマガジンでは、安価な靴を履き潰すのではなく、メンテナンスをしながら長く履くことのできるグッドイヤーウェルト式製法のビジネスシューズを選ぶべしと、以前から提案してきた。グッドイヤーウェルト式製法の靴は、購入してすぐは履き心地が堅い印象があるが、履いているうちに自分の足裏をなぞるように中底が変形してフィット感が高まってくる。そして、ソールを張り替えることで、場合によっては何十年も履きつづけることができるのが最大の特徴だ。

千葉県の柏市にある東立製靴は、1962年から一貫してリーガルの靴を製造・修理してきたファクトリー。そして、さまざまな修理の依頼を受けたシューズが全国から運ばれ、丁寧にお直しが行われている。今回は、「オールソール」と呼ばれるソールの張り替え工程を紹介していこう。

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    ①ラックに並ぶ修理を待つシューズ。靴を製造する際に使用したラスト(木型)を入れて管理される。
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    ②ソールを外した靴のアッパーをお湯に浸して革を伸ばす。革にストレスをかけず作業するため。
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    ③靴の形を損なわないように、ラストにアッパーをかぶせてから、ソールの修理に取り掛かる。
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    ④ワニと呼ばれるペンチのような道具を使って革をつりこみ、片足につき20~30本の釘で中底に固定。
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    ⑤粉砕されたコルクを約300℃に熱して、ソールに塗り込む。グッドイヤーウェルト式製法の最大の特徴だ。
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    ⑥出し縫い機を使って、丈夫な糸でふちを一周。アウトソールを縫い付けていく作業。
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    ⑦かかとにヒールのパーツを接着。使われるヒールの種類は、靴の品番によって管理されている。
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    ⑧REGALの金文字がアウトソールに刻印されて、オールソールの作業は完成する。
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    ⑨お客様からの要望により、ソール以外の修理も施される。例えば、これはヒール内側の破れの修理。

メンテナンスで戻ってきた一足一足が異なった状態なので、それに対応していく作業は、オーダーメイドで靴を作っているような細かさ。こうした丁寧な作業を見ていくと、靴に対する愛着が増してくるのを感じるはずだ。

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靴と長く付き合っていくには、日々のお手入れも、また大切である。昨今では、世界的な靴磨きコンテストで日本人の職人が優秀な成績を収めたことをきっかけに、靴磨きに注目が集まっている。そして、自分自身で靴をしっかりと磨くビジネスマンもようやく増えてきたように思う。

浅草のショップ「FANS.」は、シューズクリームやメンテナンスグッズのメーカーであるR&Dの直営店。こちらでは、靴を購入してすぐに行うビフォーケアを提案している。履き込む前に行うことで、靴の美しさを長く維持することにつながる。

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    ①靴のメンテナンスにシューツリーは必須。靴を保管するときにも活用して、型崩れを防ぎたい。
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    ②ブラシでホコリを落とす。毛が細かくやわらかな馬毛のブラシが、細かなホコリも取れておすすめ。
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    ③小型ブラシにクリームを少量取って、素早く広げて塗布する。布を使うとクリームを吸うので要注意。
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    ④ブラッシングでクリームを延ばす。このときは硬めでコシのある豚毛ブラシで、余分なクリームを飛ばす。
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    ⑤グローブ型のクロスでブラッシングで取り切れなかったクリームを拭き取り、磨きこんで艶を出していく。
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    ⑥ビフォーケアではなく履きこんだ後の靴磨きの場合には、③で新たなクリームを塗布する前に、ステインクレンジングウォーターで以前のクリームを落とすこと。
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R&Dの静 孝一郎社長は、日本皮革製品メンテナンス協会の理事も務めている。お手入れの大切さを発信していくことで、皮革製品と長く付き合っていくことを提唱しているのだ。

「靴に限ったことではありません。バッグ、財布、ベルトといった天然皮革を使った製品は、きちんとお手入れをすると光沢が出たり耐久性がアップしたりと、メンテナンスとともに素材が成長していく。経年変化で素材に深みが出てくるエイジングの楽しさを、伝えていきたい」

ただ、新型コロナウイルス禍の影響で一時休業していた百貨店やショップも多く、皮革製品の業界も苦境にある。特に靴業界はサイズの問題もあり、WEBでのビジネスもなかなか進んでいない。そんな課題を解決すべく、百貨店のリアル店舗での催事が予定されている。

「日本皮革製品メンテナンス協会では、923日を靴磨きの日として制定しています。今年は、そのタイミングに合わせて、皮革製品の素晴らしさを実感できる催事が大丸東京店で開かれます」

大丸・松坂屋では、それぞれの地域や街の課題をお客さまと共に考え応援していく、「Think LOCAL」と名付けられた社会貢献の活動を行うことを発表している。店舗を構えている地域によって、課題はそれぞれ。札幌では円山動物園、名古屋では名古屋港水族館、大阪では文楽協会の応援といった具合である。

その一環として、大丸東京店で皮革製品業界を応援する催事が開催されるのだ。916日(水)から929日(火)の期間中は、7階のスペースにリーガルのシューズ、モルフォの革小物、吉田カバンのバッグなどの皮革製品が一堂に並び、今回の記事で紹介したR&の商品も紹介される。メンテナンスに関するイベントや実演も行われるので、会場で正しいお手入れを学んで、皮革製品と長く付き合う方法を体得してみてはどうだろうか。

できないことを考えあぐねるのではなく、できることをやる。お気に入りのアイテムを丁寧に手入れしながら、長く使っていく習慣を身につけるのもそのひとつ。新しい時代に、新しい価値観が求められている。

また松坂屋上野店では、「Think LOCAL」の取り組みとして、上野をもっと楽しむコミュニティ「上野が、好き。」 を運営。ショッピングはもちろん、グルメ、観光、美術鑑賞といった街歩きに活用できる最新情報を発信して、上野御徒町エリアを盛り上げている。

その他の大丸・松坂屋の各店の活動は、「Think LOCAL」の特設サイトでチェックできる。2020年9月2日から29日の期間中は、「買って、食べて、参加して!キャンペーン」を開催。また9月16日から29日は各地域の支援先にチャリティできるデジタルコンテンツも用意される。
https://dmcampaign.jp/thinklocal_cp/

※掲載した商品は税抜き価格です。

問/大丸東京店 03-3212-8011

山本晃弘(やまもとてるひろ)
AERA STYLE MAGAZINE WEB編集長 兼 エグゼクティブエディター
MEN’S CLUB』『GQ JAPAN』などを経て、2008年に編集長として『アエラスタイルマガジン』を創刊。ファッションやライフスタイルに関する執筆の傍ら、幅広いブランドのカタログや動画コンテンツを制作している。トークイベントで、ビジネスマンや就活生に着こなしを指南するアドバイザーとしても活動中。20194月にヤマモトカンパニーを設立し、ファッションビジネスのコンサルティングも行っている。著書に『仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。』がある。

Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)

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