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スーツに合うマフラーのおすすめブランドと巻き方
ビジネス向けスーツ用のマフラーの選び方も解説

2022.09.28(最終更新:2023.09.28)

スーツに合うマフラーのおすすめブランドと巻き方<br>ビジネス向けスーツ用のマフラーの選び方も解説

寒い季節の防寒アイテムとして欠かせないのがマフラー。しかし、ビジネスシーンに合わせるためには、スーツとの相性や着こなしを考える必要があります。また、マフラーの巻き方には、さまざまな種類が存在しています。この記事では、メンズスーツに合うマフラーや巻き方、おすすめブランドなどについて解説していきます。

目次
  1. スーツに合うマフラーの選び方
    1. 「編み」より「織り」を選ぶべし
    2. 素材はウールやカシミヤがスーツと好相性
    3. 長さは身長に合わせて160〜180㎝のなかで選択
    4. 色はベーシックカラーを選択
    5. 柄モノはカジュアル過ぎないデザインをチョイス
  2. スーツに合うマフラーの巻き方
    1. ワンループ巻き
    2. アスコット巻き
    3. ピッティ巻き
    4. たらし巻き
    5. ニューヨーク巻き
  3. マフラーのおすすめブランド
    1. ドレイクス
    2. ジョンストンズ オブ エルガン
    3. クルチアーニ
  4. まとめ
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メンズスーツに合わせるためのマフラーは、ビジネスシーンにふさわしいものを選ぶことが基本です。スーツスタイルと、普段着のカジュアルスタイルとは違います。マフラーもカジュアルに傾きすぎず、ビジネスパーソンとして恥ずかしくない、質がよく上品なものを選ぶように心がけましょう。

マフラーには、大きく分けると「編み」と「織り」の2種類が存在しています。「編み」というのはニットのセーターのように毛糸をループ状に編んだようなマフラーのこと、「織り」というのは、縦と横に糸を並べて織られた織物のマフラーを指しています。

これらの2種類のうち、メンズスーツに合わせるべきマフラーの種類は、断然「織り」になります。理由としては、セーターのようにループ状に毛糸を編んでいる「編み」のマフラーでは、スーツスタイルにコーディネートするには少々カジュアルすぎるからです。巻いた際にも首まわりにボリュームが出すぎるので、モコモコとかさばってしまい、スーツの着こなしには不向きです。

一方で「織り」のマフラーは、巻いたときにもボリュームが出すぎることなくすっきりと決まります。大人っぽくスタイリッシュなスーツスタイルには、「織り」マフラーをコーディネートするのがぴったりです。「編み」と「織り」のマフラーのどちらを選ぶかで迷ったときには、ぜひ「織り」のマフラーのほうをチョイスしてください。そのほうがビジネスシーンに、よりふさわしいスタイルといえるでしょう。

ビジネスシーン用のマフラーを選ぶ際には、素材にも注意が必要です。店頭でたくさんのマフラーを目の前にすると、ついつい好みの色柄ばかり目に入りがちになってしまいます。しかし大人のビジネスパーソンならば、ぜひともマフラーの素材にもこだわってください。周囲の人たちとの差がぐっと際立つはずです。

まず、もっともスタンダードなマフラーの素材といえば、ウール素材があります。ウール素材のマフラーならば保温性が高いので首まわりが暖かく、実用性にも優れています。価格帯もお手頃で買いやすいので、何本か欲しいときにはウール素材を選ぶとお財布にも優しいです。ウール素材は種類も豊富なのが魅力。メリノウールなどの高級な素材を選べば肌触りがよく、快適にマフラーを巻くことが可能になります。もう少し高級志向の強い人には、カシミヤ素材もおすすめ。カシミヤ素材は肌触りが抜群なだけではなく、保温性も素晴らしいです。スーツの首まわりだけではなく、肩のあたりまでホカホカさせてくれます。カシミヤ素材のマフラーを1本持っておくと、寒い冬でも快適に過ごすことができるでしょう。

逆にビジネススーツに合わないマフラーの素材は、ナイロンやポリエステルです。これらの素材のマフラーは価格が安いだけに、ドレッシーさに欠けてしまうので、大人のメンズスーツにはしっくりときてくれません。

メンズスーツにコーディネートするマフラーの長さは、160~180cmくらいが基本になります。160cm以下の短いマフラーも売られています。スーツに合わせるためのマフラーの長さは、自分の身長を基に決めるのがいいでしょう。だいたいですが、身長±10cmくらいがもっとも使いまわしやすくコーディネートしやすいマフラーの長さになります。自分の身長が170cmだとしたならば、-10cmして160cmのマフラーか、+10cmの180cmのマフラーの長さがベストだということになりますね。巻き方によっても違いますが、これらの長さならばアンバランスに見えることは、そうそうありません。

マフラーを長めにするか短めにするかは、「使用する際の用途」と「自分の好み」によって選びましょう。例えば通勤電車内で、あまりに長いマフラーを巻いていると邪魔くさいものです。また厚手のコートを着る際などは、長すぎるマフラーだとボリューム感が出すぎてしまい、見た目がモコモコしたイメージになってしまいます。そうした場合には、身長-10cmの短めマフラーをチョイスすることをおすすめします。短めのマフラーならば、とても寒い日に厚手のコートを着て、首にぐるぐる巻きつける巻き方をしても、ボリューム感が出すぎるということはありません。首からシンプルにかけるだけでもいいので、スーツスタイルをすっきりとスマートに見せることが可能です。

一方で長めのマフラーが活躍するのは、カジュアルスタイルが許される場合や普段着のとき。身長+10cmの長めマフラーならば、ぐるぐると巻きつけて首もとにボリュームを出すこともできます。ただしこの巻き方は、ビジネススーツに合わせるには少々子どもっぽい印象になってしまいかねないので、注意することが必要です。

ビジネススーツにコーディネートするマフラーの色で、最もベーシックで基本形となるものは、モノトーンのもの。ブラックやグレー系のマフラーを持っておけば、どんな場面においても恥をかいてしまうようなことにはならないはずです。モノトーンのマフラーはどんな人にもしっくりと似合いますし、華美にもならないため寒い時期のビジネススーツに合わせるアイテムとしては欠かせません。

もう少し遊び心が欲しい、2本目を買い足したいといった場合におすすめのマフラーの色は、ネイビーやキャメル、ベージュ、ワインレッドなどの落ち着きのある色です。こうした色は自分自身の気分を上げたり、ちょっとファッショナブルに楽しみたかったりするときには最適です。ただし、着ているスーツとカラーコーディネートをする難易度は、モノトーンに比べるとぐっと上がってしまいます。しかし、周りと差をつけたい人は、ぜひ2本目にモノトーン以外のものを選び、ワンランク上のマフラースタイルを楽しんでみましょう。

ビジネススーツに合わせるマフラーは、色だけではなく柄にもこだわりを見せたいところです。大きなチェック柄や太いボーダー柄などカジュアルすぎるものよりも、シンプルでベーシックな柄のものを選ぶようにすれば、まず間違いはありません。

ビジネスシーンにおすすめしたいマフラーの柄は、クラシックなイメージの千鳥格子柄やヘリンボーン柄のもの。小さめのチェック柄や細めのチョークストライプ柄も、コートやスーツの柄と合わせてみたときにチグハグになっていなければ、すてきに見えるでしょう。まずはモノトーンの無地のマフラーを買っておき、2本目は色や柄で遊ぶというのはいい方法です。

しかし遊びを入れるといっても、周りから浮いてしまい過ぎないように注意することは必要です。カジュアルが許される社風なのか、年齢やキャラクターにマッチしているかなど、客観的に自分のスタイルを見直してみましょう。あまり自信がないという人には、やはり無難にモノトーンの無地マフラーを選ぶことをおすすめします。

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メンズスーツに合わせるマフラーは、ボリューム感がありすぎる巻き方はふさわしくありません。コートに合わせることを考えれば、そのまま首にかけて垂らしてもいいくらいです。ここではビジネススーツにも合わせやすい、おしゃれな巻き方を紹介していきます。

ワンループ巻きは、ビジネススーツに最もしっくりくるマフラーの巻き方です。やり方としては、まずマフラーを半分に折ります。それを首にかけ、ループ(輪っか)ができているほうに、2本に重なっているもう一方の部分を通し、ぎゅっと絞るだけという簡単なもの。ゆっくりしている時間がない朝でもすぐにできる巻き方なので、ぜひともいちばんはじめに覚えておきましょう。しかも襟元を絞り上げるので保温性が高く、首まわりを暖かく保てるがポイントです。

ワンループ巻きはマフラーをねじらない巻き方なので、千鳥格子やヘリンボーンの柄物マフラーにもぴったりです。ストライプ柄などインパクトのある柄物も、ワンループ巻きでシンプルに演出するといいでしょう。大人っぽいイメージのワンループ巻きならば、柄物マフラーでもゴチャゴチャして見えることは少ないはずです。

ビジネススーツには、アスコット巻きもマッチする巻き方です。マフラーのアスコット巻きとは、その名のとおりアスコットタイのようにシンプルに結んで垂らす巻き方のこと。やり方は、まずマフラーを折らずにそのまま首にかけます。胸の前で一回軽く結び、ループの上に引き出した部分を面になるように広げ、きれいに形を整えるというものです。

ベーシックな巻き方であるアスコット巻きは、ビジネススーツにはしっくりきます。しかしワンループ巻きと比べると、首もとを絞らないので保温性は高くはありません。そんなに寒くない日や、マフラーをアクセサリーのように見せたいときなどに、アスコット巻きは適しています。

ピッティ巻きとは、毎年2回イタリアのフィレンツェで開催されているメンズファッションの見本市「ピッティ・ウォモ」で、世界中から集まってくるバイヤーやジャーナリストなどファッション関係者の間ではやっていたことで名づけられたマフラーの巻き方のひとつです。ビジネススーツを華やかに、おしゃれに見せることが可能なピッティ巻きは、ぜひとも覚えておきたい巻き方のひとつ。

やり方としては、まずマフラーの片方を長くして首にかけ、長いほうをそのまま一周させます。巻いていないほうを持ち上げてループを作ります。そのループの中に片手を差し入れて、先ほど一周させたほうをつかみ、引っ張り出します。形やバランスを整えれば、ピッティ巻きのできあがり。首に巻き付けるため保温性も高く、寒い日にもぴったりなピッティ巻きです。さすが寒さが厳しい国、イタリアのフィレンツェで流行した巻き方だけありますね。

しかもファッション性が高く、ビジネススーツにピッティ巻きをすると洗練された紳士的な人物だという印象になります。おしゃれにこだわる人は、ぜひともピッティ巻きをマスターしておくべきでしょう。

たらし巻きとはマフラーをそのまま首にかけるという、最もシンプルな巻き方です。著名人でいうと、貴乃花元親方がよくやっていたのが印象的。たらし巻きはシンプルな巻き方ながら、マフラーの色や柄によってはおしゃれで洗練された印象に持っていくことも可能です。

首に沿わせて両端をたらすだけなので、誰にでもできるし時間のない朝にも便利な巻き方のひとつです。スーツのジャケットの内側にたらして巻くと、襟もとや胸もとからちらりとのぞくマフラーがコーディネートのアクセントになってくれます。

ニューヨーク巻きは、簡単なのにおしゃれ度がアップするというありがたいマフラーの巻き方です。やり方は、まずはマフラーの左右どちらでもいいので、片方がかなり長くなるようにして首にかけます。長いほうを首にぐるりと一周巻きつけましょう。長くたらしたほうが上になるようにして、胸もとで軽く一回結びしたらニューヨーク巻きの完成です。首周りをマフラーが覆ってくれるので、暖かさもばっちりの巻き方です。

このニューヨーク巻きや上で紹介したピッティ巻きのように、一見どのようにして結んでいるかわからないような巻き方は、洗練されていて個性的な印象になります。同じようなビジネススーツスタイルでも、周りの人たちとはちょっと差がつくおしゃれ上級者に見せることができるのです。マフラーの巻き方ひとつで好印象が与えられるのなら、いろいろな巻き方を覚えたくなりますね。

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最後に、ビジネススーツにも合わせやすいマフラーのおすすめブランドを紹介していきます。スタイリッシュでおしゃれなブランドばかりなので、マフラー選びに迷ったらこれらのブランドをぜひ見てみてください。

ドレイクス(Drake’s)は1977年、アクアスキュータムのアクセサリーコレクションのデザイナーとして活躍していた、マイケル・ドレイクによって設立されたブランドです。メンズのクオリティーの高いウール、シルク、カシミヤ素材のマフラーやスカーフ、小物のコレクションからスタートしました。現在ではネクタイとシャツの、イギリスに残る希少なファクトリーブランドとしてその地位を確立しています。2017年にはアジア初のショップをBRITISH MADE銀座店にオープンさせました。日本で唯一、ドレイクスのフルラインアップが見られるショップです。

そんなドレイクスのメンズマフラーは、ハイクオリティーな素材のシンプルなマフラーは長く使え、ビジネススーツにも合わせやすいものばかりです。ドレイクスはちょっとサイケで珍しいプリント柄のマフラーもたくさん出しているので、個性派な人や休日のカジュアルスタイルをワンランクアップさせたい人にも、おすすめできるマフラーのブランドです。

ジョンストンズの歴史は古く、1797年にアレキサンダー・ジョンストンが設立したブランドです。ジョンストンはロッシー川のほとりにエルガン・ミルを創立し、精巧な技術とこの上なく美しい織物という遺産を現代に遺してくれました。ジョンストンズは220年を超える織物業の伝統と専門技術を持ち、最高品質の天然素材を使用し卓越したクラフトマンシップから、色あせることのない美しさを持つ製品を作り出しつづけています。技術への献身と製品への愛情はカシミヤと高級ウールのエキスパートとして世界をリードし、最高級の繊維原料のみを調達して世界有数のラグジュアリーブランドに製品を供給することを可能にしています。

また、プリンス・オブ・ウェールズ殿下(ロスシー公爵)から、エステートツイードの製造者として、ロイヤルワラントを授与されています。スコットランドでも唯一の天然素材を原毛の状態からすべての工程を経て完璧な完成品に仕上げる、自社工場での一貫生産を続けるブランドでもあります。

1966年にペルージャで創業されたMaglital社の生み出す、モダンで洗練されたニットコレクション、クルチアーニ(Cruciani)。現在名だたる世界中のショップにて取り扱われ、ハイクオリティーなニットマーケットでのブランドイメージを高めています。紡績、染色、縫製のすべてを自社で行うクルチアーニでは、コットンにさまざまな加工を施したシリーズ、プリントによって柄を編み込んだような見せ方をするシリーズ、内モンゴル産のトップクオリティーカシミヤをすべてハンドメイドで編み込んだ贅沢なシリーズなど、さまざまなマフラーをラインアップしています。

最高のクオリティーと常に新しい素材、クラシックの匂いをベースにしたモダンなスタイル、これらが極めて高い次元で実現するクルチアーニのマフラー。美しい色合いのカシミヤ素材やシルクカシミヤ素材、シルクカシミヤニット素材のものなど。上質で長い年月使えるアイテムは、一度首に巻くだけでスーツスタイルの印象を格上げしてくれます。

この記事では、メンズスーツに合わせるためのマフラーの選び方や巻き方、おすすめのブランドについて解説しました。自分がビジネススーツにマフラーを巻いている姿をイメージすることができたでしょうか。

身長や体格、顔立ちによって、しっくりくるマフラーの色や柄もさまざまです。巻き方次第でスタイルをよく見せることもできますし、洗練されたおしゃれな人というイメージを演出することも可能なのが、マフラーというアイテム。素材や縫製のクオリティーに優れたものを購入しておけば、長く使うことができて結果的にお得にもなります。マフラーにも手抜きをすることなく、ぜひともこだわりを持ってお気に入りの一本を選んではいかがでしょうか。

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