カジュアルウェア

ファッショントレンドスナップ101
いま買っておくべき最旬ネクタイを
ビームスの中村達也さんにズバリ聞いてみた!!

2021.04.21

大西陽一

写真・図版

コロナ渦で在宅勤務や飲み会自粛ムードが長く続いたので、今春、会社用に何か買い足して気分を上げて仕事したい!と思っている方は多いのではないでしょうか。とはいえ大金をはたいてスーツを新調するほどではない……という方に最適なのが、今回取り上げるネクタイ。手持ちのスーツにプラスするだけで気分が上がりますし、簡単にビジネススタイルもバージョンアップできます。

そこで今回は、最近のネクタイ事情からいま買っておくべきネクタイについてビームスのクリエイティブディレクター、中村達也さんに伺いました。

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ネクタイを取り巻く状況は、クールビズが浸透したことに加え、テレワークなどの新しいビジネススタイルが一般的になったためどんどん縮小気味。とはいえ、百貨店やセレクトショップのネクタイのスペースがなくなったりはしていませんが、そのセレクトはかなり変わってきているようです。

個人的には、イタリア製のスカーフのような柔らかい手縫いネクタイや、幅の狭いモード系ネクタイ、トレンドの柄を全面に押し出したネクタイなど、万人向きではない個性的な趣味性の高いものが増えてきたように思います。

中村さんによると「ネクタイはビジネスで使うものといった固定観念がなくなってきています。レザーブルゾンやGジャンなどに採り入れて、ファッションアイテムとして楽しむ人が増えてきています」とのこと。

そうした流れのなかで、中村さんはリアルなビジネスシーンで使うネクタイにも徐々に変化が出ていると言います。

「一見変わらないように見えるネクタイ売り場も、実は毎シーズンごとにアップデートされています。全体が急に変わることはありませんが、プリントがジャカードに替わるなどの微差ですが、常に新しくなっています。今季はビンテージ調の柄のネクタイが注目されています」

あまり大きな変化のなかったこの分野にもニューノーマルの波が押し寄せているようですね。中村さんいわく、昨年の秋冬辺りからビンテージ調の柄がトレンドになっているとのこと。

「長らくイタリアのクラシックなVゾーンが主流だったのですが、そこに新しくビンテージというテーマがプラスされたといった感じです。それに合わせるシャツとして、いままであまり目にしなかったタブカラーやピンホール、ラウンドなどが出てきました」

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今回中村さんが着用していたのが、まさに今季のトレンドど真ん中と言えるスタイリング。

「ネクタイは北イタリアのフランコ バッシというブランドのビンテージ柄で、プリントではなくジャカード織りでこの柄を出しています。かなり大柄なのですが、ネイビーとホワイトの2色でまとめているのでスーツとのなじみもいいです。シャツはブルー無地のタブカラーです」

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こちらがVゾーンのクローズアップ。タブカラーシャツは襟が内側に入り込み、とネクタイの結び目がグッと詰まった独特なスタイル。かなり斬新な新しいデザインのシャツのように思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実はタブカラーシャツは、昔からある伝統的な襟型のひとつ。日本では60年代のアイビースタイル、80年代のフレンチトラッドの流行のときに注目されました。最近では、Daniel Craig(ダニエル・クレイグ)が映画007シリーズの「No Time To Die(007/ノー・タイム・トゥ・ダイ)や「Skyfall(007 スカイフォール)」で着用していました。

スーツはグレーのグレンチェックのWスーツ。さすがにここまでまねできないという方は、シングルの小柄チェック(ハウンドトゥースやバーズアイ)や無地グレースーツにしてもこの雰囲気を出せると思います。

<ビームス 中村達也さんのオススメのネクタイBEST 3>

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ネクタイ¥17,600/フマガッリ(ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686https://www.beams.co.jp/item/beamsf/suit/21550836977/?color=79

こちらはイタリアのフマガッリのビンテージ柄をプリントしたネクタイ。小紋柄で使われるクラシックなパターンがクローズアップされています。芯地が薄いので、結び目が小さく結べ、風になびきそうなくらいの軽い仕立てになっています。昔のGIORGIO ARMANI(ジョルジオ・アルマーニ)などから続くイタリアの王道ソフトネクタイの進化系とも言えます。

手持ちのネイビースーツもこのネクタイでガラっとイメージチェンジできるはず。シャツは無地のホワイトが無難ですが、個人的にはタブカラーかストライプのシャツと合わせるとVゾーンに締まりが出でるのでオススメです。

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ネクタイ¥17,600/フランコ バッシ(ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686https://www.beams.co.jp/item/beamsf/suit/21550808380/?color=23

こちらは典型的なビンテージ柄のネクタイですが、プリントではなくジャカード織り。ハリと光沢感があり、柄の色の出がくっきり際立っていますね。プリントタイには少し飽きたかなという方は、ぜひこちらを!

合わせるスーツは定番の無地のネイビースーツからトレンドのブラウン系のハウンドトゥース柄のスーツにまでハマります。

着こなしの具体的な見本はこちらを。

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ネクタイ¥17,600/ホリデーアンドブラウン(ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686https://www.beams.co.jp/item/beamsf/suit/21550772380/?color=78

おなじみのレジメンタルタイですが、ストライプの幅が太く、 間隔も通常のものよりも開いているタイプ。ストライプの柄色にさりげなくピンクがあしらわれている点が今季らしいポイント。

定番コーディネートはそろそろ卒業したいという方には、 ベージュのコットンスーツやネイビーのWブレザーなどのトレンドアイテムと合わせてみてはいかがでしょうか。

最後に中村達也さんが今年の春夏のスーツのトレンドとそのVゾーンを解説した動画のリンクを。トレンドのスーツとネクタイの組み合わせ方を具体的に説明しています。

https://www.youtube.com/watch?v=iRVwS_1h2cw&t=587s

掲載した商品はすべて税込み価格です。

トレンドスナップのまとめはこちら

プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。

Photograph & Text:Yoichi Onishi

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