カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ105
リーガルで雨ニモマケナイ防水ローファー発見。
ゴアテックス®ファブリクス搭載の梅雨対策靴
2021.05.26
最近は予想外の突然の雨に遭遇することもしばしば。そんなとき、コンビニで傘を買ったり、カフェの軒下で雨宿りすることで上半身は対応できますが、足元はどうすることもできないのが現実。雨がやんでも道には水たまりがあり、不意にそこに踏み込んでしまい靴が完全水没という悲劇も。そんな日は、一日中ずっと足元が気持ち悪くて仕事が手につかなかったという話をよく耳にします。
その対策として昔からあるのが、長靴。最近はおしゃれな長靴がいろいろありますが、長く履いていると蒸れてくるのが欠点。特にウォームビズ中の会社内は、室温が高めなので足元の不快指数がマックスになることも。
今回のジェントルマンは、カフェでクライアントさんをお待ちのところを無理言ってスナップ。(注)撮影時のみマスクをはずしています。
第一印象は、トレンドのファティーグパンツ(軍パン)とローファーをビジネス仕様にうまくコーディネートしているのが好印象。ところがお話をお聞きしていると、なんとこのローファーはゴアテックス®ファブリクスを使った防水のローファーだと判明。急きょコーディネートのことをお聞きするのをやめて、靴のお話を聞くことに。
このジェントルマンは小森直樹さんという会社員の方で、リーガルコーポレーションで広告(PR)・販促を担当する靴愛好家だったので、このローファーのポイントを教えていただきました。
「デザインはトラッドなローファーですが、ゴアテックス®ファブリクスがソックス状に入っているので防水で、そのうえ蒸れにくいというものです。ゴアテックス®ファブリクスは、アウトドアウエアでよく使われている高性能ファブリックで、その防水透湿性はほかの似た素材と比べて別格です」
写真を見てわかるように、表革が撥水加工されているのもポイント。これなら、突然の雨でも心配なく歩けるし、会社に帰ってからも透湿性がいいので蒸れにくいので安心です。表革の濡れが気になる方は、水気や汚れを拭き取って撥水スプレーを定期的にかけておけば、その後のメンテナンスも楽になります。
アッパーの素材は、キメの細かいレザーを使い高級感がありながらも、撥水機能も併せ持つスグレモノ。底材はラバーとEVA(合成樹脂)を積層したもので、防水性とグリップ力が高いので濡れた道路でも安心。そのうえEVA素材は弾力性が高いので、履き着心地はソフトでスニーカーに近い感覚。このデザインと機能でアンダー3万円というのはちょっと驚き。オンオフ使える超お得なローファーと言えます。
こちらはローファーよりも、もう少しビジネス感の高い防水シューズが欲しいという方のためにセレクトしたもの。左はアメリカントラッドの雰囲気をモダンにアップデートした外羽根のプレントウ。革に細かなシボが入っているので、ジーンズにB.D.シャツといったカジュアルなコーディネートにもハマります。
真ん中は、ダブルモンクのキャップトウ。ダブルモンクはイタリアのおしゃれな人は必ず持っていると言われるほど人気の高いもので、ノータイのジャケパンスタイルにピッタリ。
右は、超定番のストレートチップ。このデザインは、冠婚葬祭などのフォーマルな場所でも履ける格式の高いもの。イギリスのクラシックなストレートチップを連想させる、つま先のカーブは超エレガント。英国製に引けを取らないデザインの完成度に感嘆します。
ダブルモンク、ストレートチップのソール。靴底に通気孔があり、甲革を含めて360°全方向へ靴内の湿気や熱が放出されるというハイブリッド仕様。そのため、足を常にドライで快適な状態に保てます。もちろん通気孔から浸水する心配はありません。
掲載した商品はすべて税込み価格になります。
プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに
通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こな
しを求めたトレンドウオッチを続ける。
Photograph & Text:Yoichi Onishi