接待と手土産

「花折」の吟撰鯖寿し
すべて実食! 自慢の手土産 #63

2021.07.12

写真・図版

浜塩で締めた日本海の真鯖とまろやかな甘みのすし飯のコンビネーション

以前はイベントなどの現場へ、ちょっとつまめば小腹を満たせる太巻きや握りの折をよく差し入れていたものだ。寿司はすこぶる人気者で、それが名店のものならなおさらだった。今回紹介する鯖寿司の専門店「花折」も、大正2年(1913年)創業の老舗中の老舗。手渡しはできずとも、喜んでもらえることは必至だ。

鯖寿司といえば京都名物のひとつ。海のない京都で、日本海で水揚げされた鯖を、どうすればおいしく食べられるのか、試行錯誤のうえに生まれたもの。いまでもハレの日にはご馳走として食べる習慣があるそうだ。私も京都に行くと、ほぼ毎回鯖寿司を食べに行き、店に行けないときはテイクアウトして新幹線で食べたりする。脂の乗った鯖と少し甘みのある酢飯のコンビネーションがなんともいえずうまいのだ。

京都・下鴨の店で味わえればまた格別だろうが、花折は早くから通販にも対応していて、届いたときにおいしく食べられる工夫にも余念がない。気温が高い時期には冷蔵便で送っているが、すし飯が固くなったり、鯖の味わいが落ちないようにアルミ箔を巻いて、冷気が直接当たらないように工夫しているうえ、2、3時間かけて常温に戻してから食べるのがよいなど扱い方も細かく書かれている。

昆布で全体を包む龍飛巻や鯖でご飯を挟む巴巻などいくつか種類があるが、一押しは100年間こだわり続けた看板商品の「吟撰鯖寿し」だ。鯖は日本海近海で獲れる真鯖を使用し、特に身の厚さ、浜塩(一番塩)のしめ具合、脂の乗りを吟味する。米は最小限の農薬と有機肥料で育てられた滋賀県産の「日本晴」にコシヒカリをブレンド。大粒の日本晴だけだと固めに炊けてしまうが、粘りのあるコシヒカリをブレンドすることで、ほどよい硬さの酢飯が完成するそうだ。鯖を覆う白板昆布には老舗の奥井海生堂の昆布を使用。これがまたポイントで、まろやかな甘みが鯖のパンチをちょうどいい加減に調整している。

包装紙を解いて竹皮をはがすと、目の前に現れる鯖寿司のボリュームに驚くだろう。3~4人前で約750g~760gあり、食べ応えは十分。それでも昔よりはボリュームダウンしているという。秋から冬にかけてが最も脂が乗る時期だが、ほどよい脂の乗りの夏場の鯖寿司もお薦めとのことだ。

日持ちしない生ものということもあり、届ける日程を事前に相談しなければならず、少々面倒ではあるが、それさえクリアすれば、きっと届く日を心待ちにしてくれるはずだ。

写真・図版

花折
京都府京都市左京区下鴨宮崎町121
価格/吟撰鯖寿し6480 円(税込み・送料別)
問/075-712-5245
https://www.hanaore.co.jp/

過去の手土産の記事はこちら

Edit & Text:Yuka Kumano

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