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ファッショントレンドスナップ113
横浜流星さん着用で火がついたコロナ渦のサングラス選び。
カラーレンズ&クリアフレームが新基準に!!

2021.07.29

ファッショントレンドスナップ113<br>横浜流星さん着用で火がついたコロナ渦のサングラス選び。<br>カラーレンズ&クリアフレームが新基準に!!

TBSのドラマで俳優の横浜流星さんが掛けていたことで、SNS上で盛り上がった透け感のあるサングラス。その後、さまざまな方面で拡散し、ついには夏のファッションのトレンドになるまでに。

これは、横浜流星さん推しのファンの人たちの「♡いいね!」だけでそうなったのではなく、コロナ渦のマスク生活のなかで、サングラス選びが変わってきたからではないかと思います。

すでにお気づきのように、マスクをして濃いめのレンズやフレームが太い従来の定番サングラスをしていると、顔がほとんど隠れてしまいます。特に日差しが強い日に従来の濃色のサングラスをして外出すると、知り合いでも「いったい誰だかわからない」とか、「不審者!?」といったトラブルが……。

そんな問題を解決してくれるのが、横浜流星さんが掛けていた、目が見える薄いカラーのレンズでフレームも透けているサングラスだったのです。

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ということで、今回ご登場いただいたジェントルマンには、マスク時に最適なサングラスをリコメンしていただきました。今回のご指南役はPR会社にお勤めの坂巻 凜太郎さん。

「80年代のファッションを採り入れたスタイルが最近のトレンドですが、実は今回取り上げるマスク顔に似合うサングラスも、その時代のものとリンクしています。私が掛けているサングラスは、アイヴァンという日本のブランドのもので、80年代のアイコニックなモデルをベースにデザインを起こしたもの。フレームが細くレンズの色が薄いので、マスクをしていても顔の表情がわかります」

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サングラス ¥39,600/アイヴァン(アイヴァン 東京ギャラリー 03-3409-1972

フレームは、メタルフレームの中(内側)にプラスチックリムを配した構造。そのため、細いフレームなのに透け感が出ています。アイヴァンは1972年に創業したブランドで、名前が物語るように戦後日本にアメリカントラッドやIVYファッションを浸透させたヴァン ヂャケットと深い関係があり、メガネを医療器具からファッションに昇格させた立役者。

1985年からはロサンゼルスのメガネ店オリバーピープルズでの展開がスタートし、90年代にはアイヴァン製のオリバーピープルズのサングラスが、マドンナをはじめとしたハリウッドのセレブリティの間に浸透するまでに。

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ソフトリムの表面が凸状にゆるやかにカーブした繊細なメタルフレームによるコンビネーションフレーム。なんと、メタルの外周には細かな模様が彫り込まれています!こうしたことができるのは熟練の職人の技があってこそ。アイヴァン創業当時の精神が隅々にこうして宿っています。

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サングラス¥39,600/アイヴァン(アイヴァン 東京ギャラリー 03-3409-1972)、ポロシャツ¥15,400/ラコステ(ラコステお客様センター 0120-37-0202)、スニーカー¥71,500/ゴールデン グース(ゴールデン グース 東京店 03-6803-8272)、ほかは本人私物

全身はこのような感じです。ラコステのポロシャツの裾をデニムにインするという着こなしは斬新。それもあえてベルトをしないのが坂巻さん流で、このほうがヌケ感が出てしっくりくるそうです。

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坂巻さんの細部のこだわりといえばこの時計も。カルティエのビンテージだそうで、文字盤のデザインがよく見かけるものとはちょっと違っています。ポロシャツにデニムというカジュアルコーディネートながら、どことなくフレンチらしい上品さが漂っていたのは、メガネや時計といった小物が効いていたからだったのです。

今回は、ほかに2本マスク顔に似合うアイヴァンのサングラスをチョイス。どれもフレームは透け感があり、レンズはカラーレンズ。細部の作り込みには職人の超絶技巧が!

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サングラス¥36,300/アイヴァン(アイヴァン 東京ギャラリー 03-3409-1972
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テンプル部分にはアクセントとなるメタルと美しいクラシックカーのパーツからインスパイアされた柄が施されています。所有者だけしか味わえない、気分を上げてくれる媚薬です。

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サングラス¥41,800/アイヴァン(アイヴァン 東京ギャラリー 03-3409-1972

これは、フレームとテンプルをつなぐ部分にも細かな細工が。こうした加工ができるのは、福井県の鯖江(さばえ)というメガネ産地でもの作りを続けているから。

世界中のトップブランドも昔からこの地にメガネやサングラスの製造を委託しているのが納得できます。

トレンドスナップのまとめはこちら

Photograph & Text:Yoichi Onishi

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