カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ114
エルメスも認めたサハラ砂漠の民が作るシルバーアクセ
「トゥアレグ」を横浜のプレインクローズ シフクで発見!!
2021.08.12
半袖シャツやTシャツで過ごすことが多くなると、腕にアクセサリーをつけたくなりませんか? 欧米のセレブリティーのインスタでは、アクセサリーとタトゥーでかなりインパクトのある腕を見せていますが、そこまではやれないにしても夏は、腕にアクセントをつけたいと思っている人は多いのでは。
そんなタイミングで出合ったのが、地元(横浜のたまプラーザ)のショップで見つけたアフリカのシルバーアクセサリー。
今回ご登場いただいたお二人は、プレインクローズ シフクという既存のセレクトショップでは見当たらないユニークな商品構成のショップを、お二人で切り盛りされています。ショップには、日本の小さなブランドながらオリジナリティーあふれる服やバッグ、ミリタリーやリーバイスなどのベーシックな古着、国内外の民芸雑貨などがあふれています。
「男女どちらでも使っていただけるようなデザインのものをチョイスしています。ご夫婦で来店されても、どちらも楽しんでお買い物していただける空間にしたいという思いがあったので」。そう語るのは、大平英明さん。
「シフクという名前は“至福”と“私服”のダブルミーニング。ここをオープンするまでは東京都内に住んで大手のアパレルで働いていたのですが、たまプラーザの街の雰囲気が好きで2019年の冬にこのショップをオープンしました」と奥さまの友美さんがフォロー。
さまざまなお店を見てきましたが、こうしたお店は実はありそうでなかなかありません。友人のみならず、イタリアのファッション関係者とか連れて行ったら大興奮間違いなし!という感じなのですが、そこで発見したのがいま話題のシルバージュエリーだったのです。
お二人の腕元には、アフリカのサファリ砂漠の遊牧民(現在は多くが定住化)のトゥアレグ族が作るブレスレットが。今回はまだまだメジャーではない、このアクセサリーに注目したいと思います。
実は、トゥアレグ族のこうした工芸品は、2003年頃にエルメスが目をつけ、商品化し販売されました。日本では、エルメスのベルトのHマーク部分にトゥアレグ族の伝統的な柄が彫り込まれたバックルで人気に火がつき、その勢いでトゥアレグ族のアクセサリーが注目されることに。
当時は、ネイティブ アメリカン ジュエリー(インディアンジュエリー)と人気を二分する、新勢力が現れたといった感じでした。人気が出たのは、エルメスが認めたということもありましたが、もうひとつ理由が。
実はネイティブ アメリカンのものは、押しの強い柄や鮮やかなターコイズを使っているものがほとんどで、カジュアルスタイルには合うのですがドレッシーなスタイルとは相性がイマイチ。逆にトゥアレグ族のものは、柄が上品であらゆるスタイルになじみ、男女問わず使えるのが魅力でした。
こちらの右手には、大ぶりのトゥアレグ族のブレスレットが。繊細な模様は、すべて手彫りで、そのモチーフはアフリカのネイティブデザインでありながらとてもモダンに見えるのが特徴。
最近は、このくらいの大きさのものを男性がつけているのをSNSでよく見かけます。こうした志向は、ファッション全体がジェンダーレスになってきていることや、Tシャツや半袖シャツでもスタイリングにインパクトが出せ、ラグジュアリー感をほどよく盛れるからではないでしょうか?
こちらは、福島県のフクラフトというブランドのもので、出し入れ口の周りについているスナップボタンの留め方を変えることで形が変わるというユニークなもの。素材はコットンキャンバス(ハンプ)100%
ショップには、ご夫婦が自分たちが着たい、使いたいと思うものが満載。服好き雑貨好きにはたまらない宝探し的なスペースになっています。
プレインクローズ シフク
住所/神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-10-8 第一みなもビル1-I
営業時間/平日12:00〜20:00 土・日・祝12:00〜19:00
定休日/木曜日
ホームページ/https://plainclothes-shifuku.com/
Photograph & Text:Yoichi Onishi