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財布の人気10ブランドを一挙紹介!
選ぶときのポイントも解説

2021.12.16

FARO(ファーロ)

イタリア語で「灯台」を意味するFARO(ファーロ)。ブランド名はイタリア語ですが、1965年に誕生した日本のブランドです。ファーロの革製品を語るうえで、まず初めに挙げるべきは熟練した職人技による薄造り。高度な技術を要する薄造りの技法で0.4mmの薄さにまですいた革を、ベタ貼りという技法により2枚貼り合わせて作られた革は、耐久性と美しさを両立。上質なカーフと、クロコダイルなどエキゾチックレザーとの豪奢な組み合わせも、卓越した薄造りの技術を誇るファーロならではです。

薄造りのレザーで作られた財布はスリムでかさばらないため、ヒップポケットや上着に入れてもシルエットを崩すことがありません。また、革製品の良しあしを見極めるポイントのひとつに、コバと呼ばれる革を切断した際の断面の美しさがあげられますが、ファーロ製品のコバは美しさに定評があります。職人により丁寧に磨き上げられたコバは、ひび割れしにくく耐久性の向上に貢献しています。

さらに、染色は高級レザーならではの水染めを採用。透明感と独特の風合いを感じる色出しを実現しています。使い込むことで風合いとつやが増し、経年変化も楽しめます。細部にまでこだわり抜いた美しい仕上がりが高級感を醸し出す財布には、長財布、二つ折り、ミニ財布を取り扱っています。

BROOKLYN MUSEUM(ブルックリンミュージアム)

1979年に東京の千駄ヶ谷に、セレクトショップやストアーブランドの商品製作を手がける会社として設立されたBROOKLYN(ブルックリン)。アメリカの開拓者精神に強く影響を受けて、ニューヨークの地名を社名にしています。2002年に、ブルックリンから誕生したレザーブランドがBROOKLYN MUSEUM(ブルックリンミュージアム)。東京の青山にフラッグシップショップをオープンし、イタリアのミラノで開催されるヨーロッパ最大級の展示会に日本企業として唯一の出展を果たすなど、グローバル展開を視野に入れたモノづくりをしています。

ブルックリンミュージアムの財布の特徴のひとつが抜群の機能性。海外で使いやすい大きさや仕切り、ポケットなどの機能性を追求したインターナショナルウォレットや、極限までミニマムを追求しながら収納力と使いやすさを兼ね備えたミニスナップウォレットは、顧客のニーズをくみ取って開発されました。

さらに、素材となる革にもこだわり、ドイツ、フランス、スペインから取り寄せた最高級レザーだけでなく、独自に開発した国産レザー「ヤマト」も採用。革の特徴を生かした製品づくりと豊富なカラー展開もブルックリンミュージアムの魅力です。

PELLE MORBIDA(ペッレ モルビダ)

イタリア語で「柔らかな肌」を意味するPELLE MORBIDA(ペッレ モルビダ)。クリエイティブディレクターである干場義雅が立ち上げたブランドで、旅の理想形である船旅を楽しむような、成熟した大人向けの製品づくりを目指しています。ロゴに併記されている「est.715」は、ブランド名をイメージするきっかけとなった映画「めぐり逢い」に登場する男女が再開を約束した日時。この映画の男女のようにペッレ モルビダの製品に運命的に出合ってほしいという願いが込められています。

ペッレ モルビダの製品は、シンプルで美しくというデザインポリシーのもと、日本製ならではの繊細さと優美さを追求し、国内外から選りすぐった素材を使って丁寧に仕上げられ、本物を知る人たちに支持されています。また、安全性や環境に配慮したレザーを採用しているのも特徴のひとつです。

CYPRIS(キプリス)

革製品を手がけるモルフォ社が、1995年にスタートさせた日本のブランド、CYPRIS(キプリス)。「モルフォ」は中南米に生息する美しいチョウですが、「キプリス」はモルフォ蝶のなかでも青い羽が宝石のように輝く美しいチョウです。ブランド名には、キプリスチョウのような輝きと美しさを持つ製品を作りつづけたいという願いが込められています。

キプリスのモノづくりの原点は江戸時代に培われた「袋物仕立て」の技法。なかでも革製品のコーナー部分に放射状にヒダを寄せて仕上げる「菊寄せ」は、キプリス製品の代名詞にもなっている技で、熟練の職人にしかできない高度な技法です。キプリスの革製品はファッション業界内でも評価が高く、繊研新聞主催の「百貨店バイヤーズ賞」で9年連続第1位を受賞。

さらに、製品のクオリティーからすると、非常にコストパフォーマンスがいいブランドとしても知られています。素材と作りのよさ、シンプルで機能的なデザインでリーズナブルな財布といえばキプリスと言われるほど、高い評価を得ているブランドです。

Felisi(フェリージ)

1973年、イタリア北部の小都市フェラーラで生まれた革製品のブランド、Felisi(フェリージ)。製品に刻印された紋章は中世から伝わるフェリージ家のもので、フェリージ家の精神が代々受け継がれるようにとの願いが込められています。

フェリージの製品は、イタリアの革職人の伝統と技を継承しながら、新しい時代の空気を採り入れたデザイン性と機能性の高さが特徴です。革とナイロンを組み合わせたコンビ素材のバッグは世界的な大ヒット商品となり、日本にも1980年代後半に上陸しました。素材は最高峰の革加工業者から直接買い付ける、自然素材のタンニンでなめしたバケッタレザー、伝統製法で作られた真鍮金具など、パーツひとつひとつに至るまで徹底的にこだわり、厳選しています。

財布のラインアップには、長財布、三つ折り財布、ミニ財布がありますが、フェリージの財布の代名詞といえばミニ財布の「コロコロ」。キャッシュレス時代にマッチしたミニマルなサイズと独特の丸みを帯びたフォルム、蛇腹状のポケットが個性的なデザインです。

まとめ

財布選びの主なポイントやブランドについて解説しました。まず、ブランドを決めて、そのなかから選ぶという方法もあるでしょう。

国内外に多数のブランドがあり、ブランドごとにコンセプトや特徴があります。今回紹介したのは、いずれもデザイン、機能、使いやすさに定評があり、人気の高いブランドです。

革財布は長く使いつづけることで、購入時とは違う風合いや味わいが生まれます。自分に合う財布を選んで、革ならではの経年変化を楽しんでください。

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