腕時計
OMEGA
受け継いでいくために
【男と子供】
2022.05.12
「安物を買えるほどわが家は金持ちではない」──ドイツ人が家具に対して、イギリス人が靴に対して語ったと言われるこの逆説は、腕時計でも例外ではない。長い年月をかけて名品をつくりだしてきた老舗では、現在もひとつひとつの部品を慈しむように組み立てられている。もちろん、どんなに精巧であっても止まることはあるし、部品は摩耗するだろう。だが修理をすれば、再び歯車が回るようにできている。一時期、いや一代限りの所有物とするにはあまりに惜しい。高価であっても、次世代へ継ぐ品と考えれば、プライスレスな価値があるはずだ。
腕時計は工房の歴史と技、そして品格が込められた小宇宙。そこに持つ人の愛着が刻まれれば、唯一無二の財産となる。未来を担う子供たちへのギフトとして、これ以上ふさわしいものはないだろう。
男:スーツ¥192,500、シャツ¥29,700/ともにラルディーニ(トヨダトレーディング プレスルーム 03-5350-5567)子供:カーディガン¥17,160/ウルフ&リタ(ミンバ 03-4400-3781)
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Masanori Akao
Text: Keiji Kasaki(TEAM SPIRAL)
Edit & Text: Mitsuhide Sako(KATANA)