カジュアルウェア
猛暑日のお出かけは下半身の強化&アップデートが大切。
大人コーデはここで差をつける。
ファッショントレンドスナップ148
2022.07.14
<ポイント1>
短パンに長袖シャツをコーディネートしていますが、ここが重要。要するに上半身の肌の露出を少なくするだけで、グッと大人っぽく見えてくるのです。ジェントルマンは腕まくりしているから「Tシャツと同じではないのか」とツッコミを入れられそうな回答でしたが、腕まくりすることでアクセントが生まれていますし、Tシャツよりは腕がほんの少しだけ隠れています。それと襟があることできちんとした雰囲気がプラスされています。
この短パンに長袖シャツをコーディネートするテクは、ヨーロッパのオシャレな男性がよくしているもの。社交界きってのファッショニスタであるオリヴィア・パレルモと夫のヨハネス・ヒューブルがデートしているシーンをインスタグラムなどで検索すると、彼はよくこの短パン&長袖シャツを愛用しているのがわかります。
なぜこんな話を突然したかというと、セレブな若い女性からも短パン&長袖シャツは高評価されているということを言いたかったのです。
<ポイント2>
短パンはスリムシルエットではなく、やや緩めのものでネイビーをチョイス。デザインのトレンドは、ベルトをしないミリタリータイプ(グルカショーツ)やイージーパンツの短パンバージョン(ウエストをひもで結ぶタイプ)など。どちらにも共通するのが、ベルトはしないこと。
今回のジェントルマンの短パンは、ミリタリーパンツなのでかなりシルエットが太めです。正面をよく見るとタック(インタック)が入っているのがわかりますが、このおかげで、クラシックでエレガントな雰囲気が少しプラスされています。
それと、意見が分かれるところですがベルトレスの短パンのときは、シャツのすそはイン(パンツの中に入れる)。もちろん出してもいいのですが、そうすると若い人たちと同じような見え方に。少しでも大人っぽく見せたいと思う方は、シャツの裾インにトライしてみてください!
今回選んだ短パンは、ビジネスのウールパンツのシルエットや高級な素材感をほどよく盛り込んだ大人向けのひと品。シルエットは、レギュラーフィットなので、太すぎず細すぎずの絶妙なバランスで、下半身をきれいに見せてくれます。
ブランドは、イタリアのパンツ専業メーカーのインコテックス。日本人の体形に合うパターンを採用し、トレンドのエッセンスをほどよく盛り込むことができるのがここの真骨頂。
横から見るとこのようなシルエット。アメカジブランドにはほとんど見られない美しいデザイン。ウエストは前側でひもで縛るようになっていますが、後側にはゴムが中に入っているので、着用するととても楽チンで締め付ける感じがほとんどありません。
これが、従来のひもだけの仕様だとひもが食い込んでストレスを感じることがあるのですが、このインコテックスの仕様ならその心配はありません。
長袖シャツは、ポロシャツのようになったプルオーバー(かぶり式)タイプ。スナップのジェントルマンと同じように、上半身と下半身の色目をそろえるとコーディネートが引き締まります。そしてシャツの袖まくりをお忘れなく。
最後に大切なことを伝えし忘れていました!
大人コーデにしたいなら、足元をビーチサンダルやスポーツ系スニーカーにするのは避けましょう。ジェントルマンのようにレザーのデッキシューズやローファーにするのが正解ではないかと思います。
Photograph & Text:Yoichi Onishi