週末の過ごし方

ウェスティンホテル東京 30周年を記念して大リニューアル
時代に寄り添う「都会のウェルネスホテル」体験を

2024.03.27

ウェスティンホテル東京 30周年を記念して大リニューアル<br>時代に寄り添う「都会のウェルネスホテル」体験を
アフタヌーンティーなども楽しめるロビーラウンジ『ザ・ラウンジ』。吹き抜けの解放感のなか、水のしたたりをイメージしたオブジェが陽光を受けて輝き、水や森のある恵比寿の原風景を表現している

1994年の創業以来初めての大規模リニューアルを行ったウェスティンホテル東京。“Heritage and Reinvigoration(継承と再生)”をコンセプトに、昨年124日にグランドオープンした。時代の流れに合わせたリニューアルだが、ウェスティンらしさが至るところに見られ、古くからのファンを安心・満足させてくれる。しかしなによりも、「都会のウェルネス」を掲げるその新サービスの数々が、現代人の心をぐっとつかむのだ。

目にも優しいナチュラルテイスト

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レセプションの後ろに大きな窓があしらわれ、チェックイン時にも中庭の木々の緑が目に飛び込んでくる。癒やしの時間のはじまりだ

ウェスティンホテル東京では開業30周年を目前に、昨年10月から順次改装を終え営業を再開してきたが、124日に晴れてグランドオープンとなった。フロントやロビーラウンジ、全客室などまさに全面的にリニューアル。ヨーロピアンクラシックな雰囲気だったロビー周りは全体的に「オーランジェリー(室内温室)」をイメージした明るい空間に。都会のただ中にありながらも自然を感じられるデザインに生まれ変わった。

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スタンダードタイプのデラックスキングは静かなトーンに草木をモチーフにした絵画などがしつらえられ、落ち着いたステイが楽しめる
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インペリアルスイートのスワン型の蛇口はリニューアル後も活躍。リデザインするなどして引き続き利用されている家具類も多い

コンセプトの“Heritage and Reinvigoration(継承と再生)は、創業当時からあるものでも現代風にアレンジして再生させるという意味があるという。古くからのファンのノスタルジーもさることながら、サステナビリティをも考慮されている。

居心地のよさはスペース+人

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朝食からイブニングカクテルまで、なにかと利用できるクラブラウンジ。十分な広さと眺望があるのがうれしい

部屋に荷物を置いてひと心地ついたら、さっそく22階の『ウェスティンクラブ』へ。エグゼクティブルームとスイートルームに宿泊した場合にアクセスできるクラブラウンジだ。こちらもリニューアルしており、高層階からの風景を楽しみつつ、ティータイムやディナー前のカクテルタイムを過ごすことができる。

見回してみると、打ち合わせやPCを持ち込んで仕事をしているビジネスパーソンも多い。静かな環境ゆえ、確かに仕事もはかどりそう。こんな風景はいかにも都会のホテルといったところだか、充実のスイーツに大喜びするカップルや小さな子ども連れなど客層は厚い(17:30~19:30は13歳以上限定)

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「おかえりなさい!」と言われるとうれしい旅人心をくすぐるフレンドリーな接客。つかず離れずの大人な対応が心地よい

この日はティータイム、カクテルタイム共にほとんど満席に近いにぎわいだったが、スイーツやカクテルなどの充実ぶりだけでなく、とても居心地がいいのがその理由だろう。なにしろスタッフがフレンドリー。それも、丁寧だけれどスタッフとゲストという分厚い壁を感じさせない絶妙な距離感のフレンドリーさ。東京での宿泊はここ、と定宿にするリピーターが多いのもうなずける。

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入り口は隠し扉のようなデザイン。入った瞬間に広がる夜景と煙の幻想的世界観に、一気に引き込まれることは請け合い

ディナーの後のお楽しみはバー。このたびリニューアルし、『エスカリエ』として生まれ変わったスカイバーは、恵比寿のビール工場から立ち上る煙をデザインモチーフにした幻想的な空間だ。世界中から集められたプレミアムスピリッツの品ぞろえと、ワールドトップバーテンダーの後関信吾氏率いる『The SG Club』による7種類のオリジナルカクテルを窓外に広がる東京の夜景と共に楽しめる。しかも窓際の4席は高低差をつけちょっとしたプライベート空間になっている。カップルでロマンチックな時間を過ごすもよし、ひとりじっくりとお気に入りのお酒と向き合うよし。シチュエーションによってぜひ利用したい特別シートだ(+利用料)。

「快眠といえばウェスティン」のこだわり

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自然な眠りへといざなう、ラベンダーの香りのバームがあるのもウェスティンホテルのうれしいサービス

実は今回最も期待していたリニューアルポイントのひとつに、『ヘブンリーベッド』がある。近年、大フィーバーした乳酸菌飲料があるように快眠を追求する傾向が強まっているが、ウェスティンホテル&リゾートは1999年にはすでに快眠を追求した『ヘブンリーベッド(雲の上の寝心地)』を開発。こちらもリニューアルを重ね、その最新モデルが東京にも導入されているのだ。

新モデルは150年超の歴史あるシモンズベッドとの共同開発で、8.25インチと長めのポケットコイルを使用。包み込まれるような感触ながら沈み込むことはなく、かつ寝返りをうっても揺れたりしないため、たとえばパートナーと同じベッドでも夜中に目覚めてしまうこともなさそう。長時間横になっていると腰が痛くなってしまう、なんてこともなく、朝までぐっすりと眠ることができた。

身軽に、気軽にルーティンをサポート

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う~ん、と思い切り伸びて、軽くストレッチ。それだけでまったく一日が違うから、旅先や休暇中もなるべく継続したいルーティン。室内で他人の目を気にせずできるのはありがたい

さすがヘブンリー。時間の許す限りいつまでもベッドの中で過ごしていたいが、朝食もまた、お楽しみポイントゆえ、しっかり早起きする。

その前に、まずは朝活。ワークアウト用の『ギアレンディング サービス』があるので、予約しておいたのだ。ヨガマットやウェイトなどを含むギアや、ジョギングシューズのレンタルがあり(ギアは1500円、シューズは1滞在500円)、旅先でもルーティンを変えることなく過ごすことができる。24時間アクセス可のフィットネスジムもあるが、起き抜けにミニバーのコーヒーをゆっくり飲んで、ゆる~く動きますか……という、まさに“いつもの”パターンで日を始められるのがうれしい。

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シューズはスイスの高機能スニーカー『On』。この日はあいにくの雨で出番がなかったが、ウェスティンおすすめのワークアウトルートもあるので、アクティビティとしても採り入れたい

ホテルビュッフェの“ならでは”を堪能

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お目当てはこの、目の前で作ってくれるおにぎり。具材は10種類ほど、海苔もパリッパリで最高。これはなかなか数少ないうれしいサービスでは

軽くストレッチのあと、胃腸が動きだしたらいよいよ朝食へ。リニューアルした『ザ・テラス』はテラリウムや本物の木があしらわれ、こちらも自然を近くに感じられるデザイン。テーブルにもバラエティがあり、入り口近くにはスムージーやコーヒーとパンなどをさっと食べて立ち去るスタンド風のスペースもあって気が利いている。

インターナショナルビュッフェは約70種類以上の品ぞろえといい、なにを選ぼうか見て回るだけでもわくわく。エッグステーションはもちろん、その場で作ってくれる料理も多くとにかく迷う楽しみがある。

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夢のわんぱくメニュー。ホテルの朝カレーはマストな選択。担々麺も自慢の味とのことで、ぜひトライして

都心部にありながら、ちょっと落ち着いた雰囲気の恵比寿という場所柄もあり、喧噪を逃れてのんびりするのにもぴったり。ウェルビーイング――ムーブウェル(運動)、スリープウェル(快眠)、イートウェル(食)と、ウェルネスに特化したアクティビティに注力したサービスも、まさに現代人のニーズに合っている。ビジネスユースでも便利ながら、ただリフレッシュするだけの目的で利用するのもよさそうだ。

ウェスティンホテル東京
住所/東京都目黒区三田1-4-1
電話+81 03-5423-7000
www.westin-tokyo.co.jp

Text:Shie Iwasa

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