週末の過ごし方
思わず触れて、ドライブしたくなるGT。
ベントレーの新型は、モダンかつ甘美な存在。
2024.07.12
パワフルなエンジンに優美なエクステリア、そしてクラフトマンシップに満ちたラグジュアリーなインテリア。ベントレーはいわば、ハイクラスGTカーの代名詞的な存在だ。その英国を代表する高級車ブランドから、またひとつ魅力的なモデルが誕生した。
新型コンチネンタル GT スピード。生まれ変わった究極のグランドツアラーは、「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」のパワートレインもさることながら、気品と美しさが際立つ内外観に、やはり注目しないわけにはいかない。
エクステリアは、たくましさや力強さ、さらにリラックスした雰囲気が漂い、モダンな印象。ヘッドライトはシングルデザインを採用したが、獲物を狙う虎のような表情を生み、見事な成功を収めている。そのディテールはクリスタルカットガラスをモチーフに、ダイヤモンドのようなきらめき。LEDマトリクスライトは120個の独立したLEDで構成され、ロービームからハイビームのパワーブーストまでシーンに応じて各LEDがデジタル制御される。
リアビューは、ダウンフォースを発生させる空力デザインをトランクリッドに採用するため、展開式リアスポイラーは装備されないが、そのぶん美しいラインが際立つ。
インテリアは、どのパーツも息をのむような輝きと精緻なつくり。ステアリングやシフトノブはもちろんのこと、各パーツのクオリティーを味わいながらドライブするのは、さぞかし至福の時だろうと想像させる。モダンファッションデザインからインスピレーションを受けた精巧なキルトパターンのシートも目を引く。さらに、ベントレーのビスポーク部門のマリナーでパーソナライゼーションも可能だ。
ローテーションディスプレーは、12.3インチ高解像度ディスプレー、美しいアナログメーター、そして手作業で仕上げられたウッドパネルの面で構成される3面ユニットだ。今回、先進の「My Bentley App Studio」が新規導入され、音楽、ビデオ、ゲーム、ナビゲーション、駐車、充電などのアプリは、インフォテインメントシステム上でシームレスに作動する。
完全新設計のパワートレインは、4.0リッターV8エンジンに190psの電気モーターを組み合わせ、システム最高出力782ps、システム最大トルク1000Nmのハイパフォーマンス。0-100km/h加速を3.2秒でクリアし、トップスピードは335km/hをマークする。電気モーターだけで走行するEVモードは、静謐(せいひつ)かつ滑らか。アクセルを最大75%まで踏み込んだ状態で140km/hに達し、EVモードでも多くのシーンをカバーする。
トランスミッションは、8速DCT。操縦性と快適性を実現するシャシーも組み合わせる。今回、クーペの「GT」と、オープントップを持つ「GTC」が同時にデビューしたのも、また注目を集めている。「GTC」のルーフは、48km/h以下なら走行中も展開できる(所要時間は19秒)。
プライスは、コンチネンタル GT スピードが3930万3000円。オープンモデルのコンチネンタル GTC スピードでは4312万円となっている。
問/Bentley Call 0120-97-7797
https://www.bentleymotors.jp
Text:Haruhiko Ito (Office Cars)