カジュアルウェア
国際的なスポーツの祭典のフランス代表選手、
開会式公式ユニフォームを手がけたベルルッティ。
新作デニムジャケットは永久定番入り!
ファッショントレンドスナップ201
2024.08.06
現在開催中の国際的なスポーツの祭典、ファッション視線で見ると、開会式で見せた各地域の選手たちのユニフォームがいまだに話題の的。
なかでも開催国のフランスの選手が着用していたタキシード風のジャケット(女性はジレ)とパンツ&スカートは秀逸。個人的にはユニフォームデザインの金メダル!
これを手がけたのは、1895年にパリでブーツメーカーとして創業したベルルッティ。現在はラグジュアリーなトータルスタイルを展開しています。今回のユニフォームにはブランドのロゴやマークを使わずに、ベルルッティならではのアピールをさりげなくしていたのが、ファッション業界やインフルエンサーのあいだで話題に。
それは、ミッドナイトブルーのジャケット(女性はジレ)のショールカラー(へちまえり)に施されたフランス国旗を連想させるグラデーション。実はこの技法は、ベルルッティを代表するパティーヌ(革の着色技法)を応用したものだったのです。
(注)フランス選手のユニフォームの関連記事
https://www.asahi.com/articles/ASS7M6WCMS7MUCVL00XM.html
今回は、ベルルッティの2024年の秋冬の新作からリコメンドアイテムをチョイス。
日本ではジージャンと呼ばれているワークウエアにルーツがあるデニムジャケットなのですが、ベルルッティが手がけるとパリ流のモード感が漂う上品な仕上がりに。細部には伝統的な職人技を感じさせるベルルッティならではのデザイン&パーツがちりばめられているのも見逃せません。
モデルを見ると、上下がデニムの共地でそろえたツーピースコーデ。最近こうしたカジュアルアイテムの組み合わせは、さまざまなブランドで提案されていて、先シーズンくらいからトレンドランキング上位に入るほど。
コーデのポイントは足元。スニーカーではなくレースアップのドレスシューズを合わせることで、このブランドならではのアイデンティティーとエレガンスを漂わせています。
世界最高峰のデニムとして定評のある日本製の生地を使用。とは言ってもコットン100%のワークテイストのブルーではなく、シルクを45%プラスしたツヤ感のあるブラックでモード感をアピール。
生地をよく見るとブラックの糸目のあいだに不規則に白い糸が見えていますが、これは日本が誇るビンテージデニムを再現する特別な織り機で仕上げられた証し。
後身の裾には、デニムジャケット(ジージャン)の代表的なディテールと言えるレザーパッチが。ベルルッティは、ここにブランドのレガシーでありアイコンでもあるパティーヌをベースに使い、そこにクラシックな筆記体の文字(スクリット)が施されているというこだわりが凝縮。
一般的にはこの手のデザインのジャケットには裏地が付くことはほとんどないのですが、このデニムジャケットはなんとベルルッティならではのスクリットの入ったオリジナルの裏地が付いています。こうすることで、デニムジャケットがインナーに絡むことなく滑らかに着脱ができ、その度にラグジュアリーな高揚感を味わうことができます。
問/ベルルッティ・インフォメーション・デスク 0120-961-859
https://www.berluti.com
Photograph & Text:Yoichi Onishi