調べ・見立て(見立て)

今年もほんとうに暑かった~(汗)
猛暑でビジネスウェアはどう変わった!?
編集長の「見立て」。#80

2024.10.01

600_猛暑対策03

まだまだ暑い日がありますが、少し涼しい日であれば、そろそろ秋冬物のスーツやジャケットの出番となります。今年の夏、東京は記録的な暑さとなり、35℃以上の猛暑日の日数は22日、30℃以上の真夏日は90日と、ともに過去最多となりました。7月6日から9月7日までの64日間は連続で真夏日となり、ビジネスパーソンにとっては「どんなビジネスウエアでしのげばいいのやら」が本音だと思います。

アエラスタイルマガジンのWEB読者に、「猛暑日でもネクタイをしますか?」とアンケートしてみました。その結果、やはり「着用しない」が46%と一番多い回答。「社外の打ち合わせなどで必要な時だけ着用する」26%や「重要なWEB会議では着用する」2%の回答も、賢明は選択と言えます。猛暑日でもネクタイを「着用する」と答えた方が26%にも上っていて、とても驚かされました。街でネクタイをしたビジネスパーソンを見かけるのはかなり稀になりましたが、ネクタイの着用が必須のエグゼクティブやドレスアップ好きの嗜好をもった方がアエラスタイルマガジン読者に多いということでしょう。

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猛暑が恒常化してくると、これまでどおりのビジネスウエアでは乗り切れません。「日傘男子」という言葉も、毎年のように話題になってきました。暑さの記録を更新した今年の夏は、街で日傘を使うビジネスパーソンを見かける機会もこれまで以上に増えました。「通勤時などの暑さ対策として利用しているアイテムは?」のアンケートでも、32%の読者が「日傘」と回答しています。例えば信号待ちのときに、思わず店舗などの軒先の日陰を探していませんか? 日向と日陰の温度の違いを実感すると、日傘に手が伸びるのも納得です。ファッション関係者に聞くと、「晴雨兼用の傘が提案されて、売り上げが伸びている」と言います。確かに、「日傘男子」と言われるのに抵抗感があったビジネスパーソンが、「いやぁ、これは雨傘としても使っているんですよね」と弁解できることで日傘を使いはじめたというヒットの背景、とても説得力があります。ハンディ扇風機や冷感リングといった猛暑対策のグッズも、今年さらにヒットしました。ただ、女性の使用率に比較すると、男性ビジネスパーソンには、まだそれほどヒットしているようには見えません。

600_猛暑対策01

アンケートでは、「あなたのクールビズの主な服装は?」の問いも投げかけました。いちばん多かった回答は、「スーツもしくはセットアップ(ノータイ)」29%です。夏のビジネスウエアとして市民権を得たように思えるポロシャツですが、「ポロシャツ+スラックス」の回答は7%にとどまっています。ポロシャツのなかでもビズポロと言われるアイテムであれば、涼しさとエレガントなスタイルが両立できますので、来年の夏を迎える前に、ぜひともワードローブに加えてください。

以前は、10月1日が衣替えの日と決まっていました。気候温暖化で四季の移り変わりも曖昧となり、春夏物と秋冬物を衣替えでパッキリ切り替える習慣は失われました。会社によっては、10月末、あるいは11月末までクールビズを実施しているところもあります。とはいえ、10月に入って猛暑の夏と同じビジネスウエアを着用しているのはカッコ悪いものです。少なくとも、半袖シャツやポロシャツは避けたほうがいいでしょう。そして、スーツやセットアップの素材感にも注意が必要です。夏物と明らかにわかる薄手素材のスーツは、来年の夏前まではタンスの奥にしまい込んでいいと思います。ただし、汗染み、臭い、カビが発生しないように、汗抜きのメンテナンスをすることをお忘れなく。

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