週末の過ごし方
「沼津俱楽部」で過ごす、
文化を紡ぐひととき。
2025.04.15

富士を望む優美な景勝地として知られる千本松原(静岡県沼津市)。同地に3000坪の庭園を誇り、およそ110年の歴史を有する登録有形文化財の数寄屋造レストラン「茶亭」と、名建築家・渡辺 明によって増築された「別邸」からなる宿泊施設が「沼津俱楽部」だ。
2023年にリニューアルオープンして以降、モダンチャイニーズの気鋭として名をはせる齋藤宏文シェフが監修する料理と相まって、世界中の上質な旅を愛する大人たちから高い評価を得ており、昨夏に「ミシュランキーホテル」に選出されたことは記憶に新しい。

そんな沼津俱楽部が、またひとつ新しい提案をしてくれた。それが、同じく沼津市を拠点にする「イマトギ」と共に、同地の文化と経済をアートや工芸といった切り口から活性化することを目指す「沼津俱楽部ギャラリー」の始動である。
第1弾の取り組みは、沼津からほど近い修善寺で活動する陶芸家・二階堂明弘の作品展。地域の風土や文化を、富士山の溶岩石と幾層もの地層で濾過された雪解け水を生かしたビオトープ作品に昇華。沼津俱楽部の景観に、自然と調和する不思議な魅力を添える。

1日1組限定の「沼津スイート」(スイートルーム)では、二階堂作品を実際に手に取り、そのぬくもりを体感することが可能。予約不要で誰でも楽しめる、別邸での茶屋メニュー「数寄屋餅」(提供は13:00~17:00)と併せて味わいたい。
取材協力/沼津俱楽部 Numazu Club | 沼津倶楽部
Text:AERA STYLE MAGAZINE