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猛暑を快適に過ごす、紫外線対策&“涼やか”アイテム5選
【vol.3 ウジック・ジョ、10 アイヴァンのサングラス】
2025.07.23
梅雨が明けないうちから、連日30℃超えの「真夏日」を記録するなど、どうやら今年の夏も全国的に猛暑となる見込みだ。文字どおり“命に関わる暑さ”を前にしては“心頭滅却すれば……”なんて精神論はとうてい無理な話。重篤化のリスクを抱える熱中症を防ぐためにも、暑さ/紫外線対策はもはや必須である。そこで、きたるべき猛暑をアイデアと最新技術で乗り切る有能アイテム5選を紹介。
紫外線によって悪影響を及ぼすのは、何も肌や頭皮だけではない。長時間、強い紫外線を浴びることで引き起こされる慢性障害には、ドライアイ・炎症につながる瞼裂斑(けんれつはん)や、角膜の表面に凸凹が生じ、焦点が定まらない「不正乱視」を招く翼状片(よくじょうへん)などがある。
また、失明原因の世界第1位、白内障に至っては、原因の20%が紫外線に起因したものであるとWHO(世界保健機構)も注意を促す。そんな、目の「日焼け」を防ぐために、最も有効かつ手軽なアイテムがサングラスだ。今回、アイウエアのセレクトショップのコンティニュエに、紫外線対策とファッション性を併せ持つおすすめのサングラスを選んでもらった。
まず紹介するのは、デザイナーのウジック・ジョが手がける同名ブランドのサングラス「A7 SUN」(Col. A722)。ウジック・ジョは、マルタン・マルジェラ、ラフ・シモンズ、ドリス・ヴァン・ノッテンらを輩出したベルギーの名門アントワープ王立芸術アカデミー出身で、2019年に自身のアイウエアブランド、ウジック・ジョを設立。
写真のモデル「A7 SUN」は、光がレンズを透過する割合を数値化した「可視光線透過率」が32%。一般的に、日差しの強い日や日中の屋外利用におけるサングラスの可視光線透過率は、30%前後が適正とされている。30%と聞けば低いと思われるかもしれないが、100%が裸眼と同じで、0%が光の全く入らない真っ暗な状態であることを考慮すれば、30%前後が適正値であるのもうなずけるだろう。
実際に、フィッシングで使う偏光レンズのサングラスは可視光線透過率が30%あれば、まぶしい反射光や水面のギラつきを抑えられ、ゴルフにおいては20〜30%で芝目や遠くのボールを十分認識できるというから、当然、タウンユースがメインの本モデルは、機能的にも申し分ない。
また、レンズ濃度は68%で、アウトドアフィールドでまぶしさをカバーするのには50〜85%が必要なので、こちらも全く問題なし。また、本モデルのようなブラウン系のカラーレンズは、光の強さを和らげながら、物の輪郭や細部を鮮明に見せるという特性もある。
デザイン面に目を向けると、雨しずくの形状をモチーフとしたモデルとあって、有機的な曲線が美しい、オーバル型フレームが特徴。年齢や性差を問わず似合うフレームなので、普段サングラスを掛けない人にもおすすめだ。ブリッジとコントラストを生むアンダーリムのエッジがアクセントとして機能し、コンテンポラリーなムードを後押しする。
続いて紹介するのは、中川浩孝がデザイナーを務める10 アイヴァン。日本発のアイウエアブランドEYEVAN 7285のニューレーベルとして、2017年にスタートしたもので、“美しい道具”をコンセプトにした多彩なコレクションを展開する。こちらの「no.9 SUN」(Col. 2S-MD.GRY)は、この春にメタルフレームのスタンダードコレクションに仲間入りしたオーバルフレーム型。Silver925のエンドチップやモデルカラーごとに変わる鼻パッドなど、シグネチャーパーツを踏襲しつつ、シャープさを際立たせることでより洗練された雰囲気に仕上げた。
こちらのカラーレンズ濃度は65%で、可視光透過率は35%と、先述したデータからみても機能面は間違いない。顔なじみのよいオーバルシェイプで汎用性は担保しつつ、グレーのレンズカラーとミニマルなデザインが、大人っぽさと共にインテリジェンスを醸す。高い実用性を備えながら、装いの洗練度をぐっと高めてくれるので、夏を過ぎても重宝するに違いない。
なお、コンティニュエでは、今回紹介した2本以外にも、アヤメやアーチ・オプティカル、ピーターアンドメイなど、さまざまなブランドのサングラスを用意。ぜひ実際に店舗を訪れて、お気に入りを見つけてはいかがだろう。
問/コンティニュエ 03-3792-8978
掲載した商品は税込み価格です。
Text: Tetsuya Sato