週末の過ごし方
エレガンスを極めたクルーズ船
「エクスプローラ ジャーニ」が日本にやってくる!
2026.10.06
2026年8月1日、スペイン・バルセロナの港で、1隻のクルーズ船が命名式を迎えた。船の名は「エクスプローラ Ⅲ(Explora Ⅲ)」。今、世界の旅行誌や業界アワードで多くの賞を受賞し、ラグジュアリートラベル市場においても熱い視線を集めているクルーズブランド「エクスプローラ ジャーニー(Explora Journeys)」の最新鋭シップである。この祝賀イベントにも、世界中から大勢のジャーナリストやクルーズ関係者、インフルエンサーが参加し、会場は祝祭の熱気に包まれていた。しかし、いったいなぜそこまで世界の目がエクスプローラ ジャーニーに注がれているのか?命名式、そして処女航海前のプレビュー ジャーニーに参加したトラベルエディター伊澤慶一が、その魅力と秘密に迫る。
海洋体験そのものを再定義する、
オーシャントラベルブランド
「エクスプローラ ジャーニー」という名前は、多くの日本人にとってまだなじみがないかもしれない。同ブランドのネームシップである「エクスプローラ Ⅰ」が就航したのは、2023年8月とつい最近のこと。その後に完成した「エクスプローラ Ⅱ」とともに、これまでは地中海やカリブ海航路を中心に展開しており、アジアへの就航はまだ実現していないので無理もない。ただ、タイトルにもあるように、新造船「エクスプローラ Ⅲ」が2027年秋に日本初寄港を発表しており、今後日本でも注目を集めるのは確実だ。
エクスプローラ ジャーニーを立ち上げたのは、実は海洋業界を牽引(けんいん)するMSCグループである。MSCグループといえば、日本でも発着航路のあるMSCクルーズのメガシップ「MSCベリッシマ」でご存じの方も多いだろう。つまり、平たく言えば、MSCクルーズとエクスプローラ ジャーニーは親戚関係ということになるが、エンターテインメントに富んだ客船として認知されているMSCクルーズに対して、エクスプローラ ジャーニーは「クルーズ旅の枠組み自体を再定義する」という壮大なビジョンから誕生したまったく新しいブランド。そもそもクルーズというワードは用いず、自らを「ラグジュアリーなオーシャントラベルブランド」と標榜(ひょうぼう)しているのも、その決意の表れと言える。
すべてがスマートで、
細部まで洗練された旅が待ち受ける
冒頭でも述べたとおり、エクスプローラ ジャーニーはメディアやゲストから非常に高い評価を受けており、主要な旅行系アワードを総なめにしているといっても過言ではない。例えば、富裕層向けトラベルネットワークVirtuoso が選ぶ「Best Ocean Luxury Cruise Experience」を2年連続受賞(2025・26年)、グルメ・ライフスタイル誌『Food & Wine』のGlobal Tastemakers Awardsで1位受賞(2026年)、トラベル誌『Condé Nast Traveler』のReaders' Choice Awards & Hot List受賞(2024・25年)、『Travel + Leisure』のWorld's Best Awards受賞(2026年)、世界最大のクルーズ口コミサイトCruise CriticのBest Luxury Cruise Lines受賞(2024年)など、就航から3年ちょっとで、ここには書ききれないほどの受賞歴を誇っている。
では、エクスプローラ ジャーニーが各方面から高評価を受ける理由はどこにあるのか?それは、単に豪華なクルーズ船を造り上げたからではない(もちろんそれも魅力のひとつではあるが)。答えをひとつに絞るのは簡単ではないが、実際にプレビュー ジャーニーに乗船して感じたこととして、「すべてがスマートで、細部まで洗練されている」。このひとことに集約されるように思う。
船内に足を踏み入れると、そこにあるのは決して威圧的な絢爛(けんらん)さではない。ゴージャスというよりも、スマートという形容がよく似合う。実際、建築&デザインディレクターのアントニオ・ディ・ネンノ氏が追求したのは、自宅にいるかのように、エレガントで快適な空間だという。エクスプローラ ⅢはⅠ、IIと比べて全長が19.2m延長されており、同ブランドの中でももっとも広々とした船内空間を実現。ゲスト1人当たりのパブリックスペースは業界トップクラスの19.5㎡を誇り、数字の面でも高評価を裏付ける結果となっている。
そこに加わるのが、MSCグループの創業者アポンテ家に受け継がれてきた300年以上にわたる海との深い結びつき、そして上質なホスピタリティとヨーロピアンエレガンスの融合だ。全室が専用テラスを備えたオーシャンフロントスイートという贅沢な仕様で、ゲストが存分にくつろげるプライベートスペースを創出。厳選された大理石、木材、レザー、上質なテキスタイルのパレットなど、こだわりの素材が織り重なり、ため息が出るほど美しい空間を作り上げている。そして、眺望を最大限楽しめる大きな窓。毎朝起きるたび、部屋の外には見事な地中海の景色が広がっており、どんなホテルステイよりも贅沢な体験に感じられた。
エクスプローラ Ⅲはダイニングもまた、驚くほど洗練されている。フレンチに着想を得たインターナショナルな料理「フィルルージュ」、厳選された肉料理を提供するヨーロピアン・ステーキハウス「マーブル&Co. グリル」、世界各国の美食をライブキッチン形式のビュッフェで提供する「エンポリウムマーケットプレイス」、日本料理を中心にアジアン・フュージョンや新鮮な寿司を提供する「サクラ」、開放的な空間でカクテルやジェラートが人気の「ショアクラブ on 11」など、ルームサービスも含めて個性の異なる7つの無料レストラン(ダイニング)が用意されており、どれも洋上とは思えないハイレベルな料理を提供してくれる。
それに加えて極上のイタリアン・ガストロノミー「アンソロジー」や洋上屈指のコレクションを誇る「ザ セラー by Explora Journeys」、完全オーダーメイドの「ザ シェフズテーブル by Explora Journeys(完全予約制)」といった有料ダイニングが用意されており、食体験は従来のクルーズ旅とはかけ離れた次元にあると言えるだろう。
ゲストに対するホスピタリティも、驚くほどスマートで丁寧だ。聞くところによると、エクスプローラ ジャーニーでは元ホテリエやラグジュアリーブランドのショップ経験者など、多様なホスピタリティ業界から優れた人材をリクルートしているとのこと。またエクスプローラ Ⅲのスタッフの多くは、エクスプローラ ⅠやⅡでの勤務やトレーニング歴があり、処女航海前のプレビュー ジャーニーというタイミングにおいてもすでに非常に円滑なサービスを提供してくれていた。船内はシャンパンを含めオールインクルーシブサービスなのだが、グラスが空いたタイミングですかさずオーダーに来てくれたり、料理の味付けから火加減まで丁寧に確認してくれたり、付かず離れずのほどよい距離感が非常に心地よかった。
また船内ブティックには「洋上初」のワードがずらりと並ぶ。エクスプローラ Ⅰではロレックス、エクスプローラ Ⅱではイタリアのジュエリーブランド「ブチェラッティ」、そして新造船のエクスプローラ Ⅲでは「ショパール」が、エクスプローラ ジャーニーの「ラグジュアリーなオーシャントラベルブランド」というコンセプトに共鳴し、それぞれ洋上初となるブティックを出店(ロレックスは好評だったためエクスプローラ Ⅲでも再登場)。さらにブランド独自のジュエリーメゾン「マンダラ by オーシャン・アトリエ」もエクスプローラ Ⅲで初出店を果たし、船上の時間に彩りと輝きを与えてくれる。
洋上で感じた「Ocean State of Mind」、
そして海とつながる幸せ
そんなエクスプローラ ジャーニーの中核には、「Ocean State of Mind(海とのつながり)」という哲学がある。実際、エクスプローラ Ⅲの船の上で過ごしていると、あらゆる場面で海とのつながりを強く感じることができる。例えば、前述した全室テラス付きの客室で水平線を間近に感じられることもそうだし、屋外ジャグジーや屋外ジムで海と一体化したウェルネスプログラムもそのひとつ。ダイニングに設けられたテラスや窓から移り行く海の景色を眺められるのも、厳選された寄港地とそこでの過ごし方が魅力的なのも、あらゆるところで「Ocean State of Mind」の精神が反映されているのだ。
こうした海とのつながりは、我々ゲストの目に見えない部分でも大切にされている。特に力を入れているのが、燃料面でのサステナビリティだ。エクスプローラ ジャーニーは2028年までに6隻を就航させる計画があるが、そのすべての船に先進的な環境技術を取り入れ、持続可能性への強いコミットメントを表明している。最新鋭のエクスプローラ Ⅲは、ブランド初となるLNG(液化天然ガス)を主燃料とする客船であり、将来のバイオLNGや合成LNGといった再生可能燃料への対応も視野に入れた設計となっている。停泊中のエンジン停止を可能にする陸上電源受電システム(Shore Power)も搭載しており、環境負荷低減への本気度、そして海への深い愛情が感じられる。
また今回、エクスプローラ Ⅲの命名式でゴッドマザー(航海の安全と幸運を祈る象徴的存在)に選出されたのは、海洋教育者でありナショナル・ジオグラフィック認定エデュケーターのクリスティーナ・オソレス(Cristina Ozores)氏だった。クルーズ業界においてゴッドマザーには華やかな芸能人を起用するケースが多いが、ここでの人選もブランドの根底にある「Ocean State of Mind」と海洋保全への強い姿勢を宣言したものと言えるだろう(実際エクスプローラ Ⅰ、Ⅱでも海洋学者のシルヴィア・アール博士や、環境保全NGO創設者のロサルバ・ジュニ氏がゴッドマザーに任命されている)。海から恩恵を受けてきたMSCグループが提唱する「Ocean State of Mind」。それは、我々ゲストにとっても非常に心地よく、船上での体験をより幸せにしてくれるものであった。
エクスプローラ ジャーニーの旅は、
必ずや日本の旅人と共鳴する
8月1日のバルセロナでの祝賀イベントを終え、エクスプローラ IIIはリスボンへと向かう7泊の処女航海へと旅立った。エクスプローラ Ⅲは今後世界中の海を巡り、2027年秋と2028年春に日本へとやってくることがすでに発表されている。今回、エクスプローラ Ⅲに乗船してみて、エクスプローラ ジャーニーが掲げる「Ocean State of Mind(海とのつながり)」という哲学は、四方を美しい海に囲まれ、古くから波や潮風、多島美に豊かな情緒を見いだしてきた私たち日本人の精神性と深く共鳴するものであると感じられた。
世界中のアワードで称賛された美食の数々や、洋上初のブティックが放つ煌びやかな輝き、洋上の住まいのように静謐な船内。エクスプローラ ジャーニーならではのスマートで洗練された旅に身を委ね、時間に追われる日常や目的地へと急ぐだけの旅から解放される。そしてオーシャンフロントのテラス付きスイートから海とのつながりを感じたとき、これまでの旅では得たことのない贅沢さを感じられることだろう。目の肥えたトラベラーにこそ、ぜひ体験してほしい至高のジャーニー。もちろん日本の港から出港する航路だけでなく、地中海やカリブ海を舞台にした船旅もまた格別だ。「ラグジュアリーなオーシャントラベルブランド」として、エクスプローラ ジャーニーが我々日本人の船旅の概念を変えてしまう日もそう遠くはないはずだ。
あなたへのおすすめ
トレンド記事
-
「グランスタ東京」の店長101人が太鼓判!
東京駅限定“推し弁当”ランキング10
【第5位】グランスタ限定5種いなり詰合せ -
時代を超えて愛される、クラシックティー。
TWG Teaから新作「グランド アールグレイ」が登場
伝統と現代の感性を融合した、優雅な一杯 -
「グランスタ東京」の店長101人が太鼓判!
東京駅限定“推し弁当”ランキング10
【第7位】グランスタ東京限定 サンドイッチパック -
バブアー×ポール・スミス、3度目のコラボレーション
「Paul Smith loves Barbour」を発表
英国らしい素材と色使いを採り入れた最新コレクション -
ラグジュアリーホテルが導く「日本の宝」の深み。
歌舞伎役者と過ごす至福の体験プログラム