Ballantine's Talk About The Scotch 岸谷五朗、スコッチの王道「バランタイン」を知る

SCROLL
俳優・岸谷五朗とウイスキーの賢人・鈴木勝二が、
スコッチの王道「バランタイン」について語りあう。
歴史と技術を宿す、その真価とは――

自らの俳優人生と重ねながら、
バランタインに想いを馳せる。

37年の俳優人生、
その原点は舞台の正面に
向かい合ったこと

王道は常に中心にある。

俳優・演出家として第一線を走る岸谷五朗にとって、芝居の原体験はまさにステージの真ん中に向き合ったことだった。

「小学校の時、演劇教室で観た『ガンバの大冒険』でした。劇場を抜け出してロビーで鬼ごっこをして遊んでいたのですが、ちょうど鬼から逃げようと会場に入った途端、舞台のクライマックスに出会ってしまったんです」(岸谷)

悪役・イタチのノロイが登場する場面だった。音楽、照明が一体となり、会場中の視線がセンターに集まる瞬間、扉を開けた岸谷は逆に俳優の視線を真正面から受け止める。運命的ともいえる衝撃が、演劇に魅せられた最初の瞬間だったという。

「その後もいい芝居をいくつか見る機会がありました。そうした点が線につながったんでしょうね。10代後半になって一生できる仕事はなんだろうと考えたとき、こう思い出したんです。『あ、自分は俳優になるんだった』って。なろうではなく、なるんだと」(岸谷)

19歳で劇団スーパー・エキセントリック・シアターのオーディションに合格する。入団後も俳優だけを生業にすることは難しく、劇団員のほか、生活のためのアルバイト、プロになるための数々のレッスンに明け暮れる毎日だった。もともとスポーツでもなんでもすぐに出来るような器用さを持つが、それがゆえに飽きてしまう。だが、演劇は奥が深く、難しい。夢中になってひたすら研鑽を積んでいた20代は、岸谷にとって種まきの時期だったと言えるだろう。そうした積み重ねが現在に至る成功に実を結ぶ。

「30代は20代に仕込んだものを発表していく時期、そしてそれらをブレンドミックスしてお客様に提供できるようになったのが40代でした」(岸谷)

周知の通り、岸谷が舞台以外で最初の注目を集めたのは映画『月はどっちに出ている』(1993年)。同時期にデビューした俳優と比べて舞台、映画、テレビでの活躍は群を抜いて多く、50代になった今も輝き続ける。傍目には確実にエンタテインメントのメインストリートにいるように見えるがしかし、頂上はまだ遥か先だと言う。

「俳優になって37年になりますが、今も暗中模索、これからも目標に向かって猪突猛進しなければならないと思っています」(岸谷)

80年以上にわたり、
スコッチウイスキーの
王道を歩み続ける、
「バランタイン17年」

「ハイクラスのスコッチウイスキーはどれかと聞かれたら、バランタインを挙げます。世界で高いシェアを誇るブランドのひとつで、王道と言えるでしょう」(鈴木)

若い頃からお酒が好きだったものの、下積み生活の時、スコッチウイスキーは憧れだったという岸谷。そんな彼に、マスター・オブ・ウイスキーとして幅広い知識と知見を持つ鈴木勝二(写真右)は断言する。特におすすめなのはブランドを代表する「17年」。樽の中での熟成期間を意味する年月で、ウイスキーの滋味の代名詞だが、「バランタイン17年」はそのなかでも特別だと言う。

「現存する『17年』としては最古です。お酒とはこういうもの、という指針になりますね」(鈴木)

ウイスキーは大麦のモルト、穀物のグレーン、さらにふたつを合わせたブレンデッドの3種に分けられる。バランタインはブレンデッドウイスキーの代表格。特に「17年」はフルーティーでスムース、マイルドな味わいで定評があり、「バランスの良さではピカイチ」と鈴木は太鼓判を押す。

それにはマスターブレンダーの手腕がものを言う。「17年」は、1827年の創業以来5人しかいないマスターブレンダーのひとり、ジョージ・ロバートソンが1937年につくり出した傑作だ。といってもまったく同一の配合に固執されているわけではない。

「王道は頑固さとは違います。一本筋道が通ったものがありながら、原酒やピートの比率を変えるなど、時代と市場のニーズに合わせていく柔軟性を持っています」(鈴木)

ずっと王道を歩んでいくのは大変では——? そんな岸谷の問いかけに、鈴木の答えは明快だった。

「それがブランドとしての矜持です」(鈴木)

“The Scotch”
バランタイン 17年 Ballantine’s 17 Years Old

1937年の発売以来、揺るぎない地位を誇るバランタイン17年は、スコットランド各地の厳選されたモルト原酒とグレーン原酒を40種類以上ブレンドした、スコッチウイスキーの名門ブランド。
酒齢17年以上の長期熟成原酒が織りなす奥行きの深い気品ある香りと繊細で複雑な味わいが、多くのウイスキーファンを魅了し続けている。
700ml 40度 希望小売価格9,900円(税込み)

全力で生きた1日、
いいお酒が自分の
バロメーターになる

ブレンデッドウイスキーのメリットのひとつに、ストレート以外のさまざまなアレンジに対応する懐の深さがある。水割り、ハイボール、オン・ザ・ロック。バランスのいいバランタインなら、どんな飲み方にもぶれることがない。

鈴木によれば、ストレートはお酒と向き合う飲み方、つくる技量が問われる水割りやハイボールはバーテンダーと向き合う飲み方となる。そして溶ける氷をゆっくり愉しむオン・ザ・ロックを飲むときは、自分と向き合うのだという。

「今日の酒、なんでうまいんだろうっていう時は、間違いなく全力で生きた1日です。酒がバロメーターとして、その日1日をジャッジしてくれる」(岸谷)

「バランタイン17年」は、まさにひとりで自分を見つめるのに最適な飲み心地と岸谷は感嘆する。

「今だけでなく、過去、未来の自分と会話する気分になります。とがってしまった心がまろやかになりますね」(岸谷)

もちろん、多くの仲間と飲む酒も格別。和気あいあいとした稽古場も、俳優たちはそれなりに緊張感を抱えている。若手であればなおさら。岸谷は折を見て、話をするのにちょうどいい数人単位で飲みに出かけるそうだ。

「彼らが稽古では言えない本音も、お酒を飲むとリラックスして話してくれる。そんなとき、明日もいい芝居ができるなって思います」(岸谷)

愉しい席には同じバランタインブランドの「ファイネスト」がふさわしい。「17年」の風格を引き継ぎながら、軽快さと手頃な価格が日々の愉しみを約束してくれる。

「ベーシックな香味成分を炭酸が引き立ててくれますから、ハイボールにするとより美味しくなります。リーズナブルなスタンダードスコッチといえますね」(鈴木)

0番と呼ばれる
舞台のセンターに立つために
365日自分を磨く

俳優は孤独だ。たとえ1分であれ、0番という符丁で呼ばれるステージのセンターに立つため、365日の鍛錬に励む。隣接する0.5番とはほんの30cmしか離れていないものの、0から見える風景は確実に異なる。岸谷もそれを見続けるために、今も日々トレーニングを続け、時には多忙な合間を縫ってブロードウェイの観劇とレッスンのためにニューヨークへ行く。歩みを止めないストイックな姿勢だからこそ、世紀を超えてスコッチウイスキーの象徴であり続けるバランタインのスタンスに共感を覚えるようだ。

「バランタインはずっと王道に君臨している。そのために常に努力を重ねてきたんでしょうね。尊敬します」(岸谷)

その賞賛を鈴木の至言が裏付ける。「未来の美味しいお酒は、いま樽の中に仕込まれているんです」(鈴木)

劇場を出ていくとき、観た人が元気をもらえたと笑顔になれるように――。岸谷が常に心掛けている芝居づくりのモットーだ。いいお酒も同様。つくり手の努力によって生み出された芳醇さが明日につながる活力となる。

ゲール語の“ウシュク・ベーハー”という語源の通り、ウイスキーはやはり命の水。バランタインは、嗜む人の人生に寄り添いながら、これからも王道を歩み続けるに違いない。

バランタイン ファイネスト


1世紀以上にわたり、卓越したブレンド技術でスコッチ通を魅了。40種類以上のシングルモルトによるバランスの良い香味と豊かな味わいは、「17年」の風格を確かに受け継いでいる。王道の味わいを気軽に愉しめるので、是非試していただきたい。
700ml 40度 希望小売価格1,529円(税込み)

MEMO
■ウイスキー
蒸溜酒の一種。穀物を原料として、発芽した穀物の酵素で糖化し、酵母の働きによって発酵させたのち蒸溜。さらに、樽の中で熟成させ仕上げる。

■スコッチ
スコットランドでつくられるウイスキーの総称。大麦麦芽(モルト)を乾燥させる際に焚くピートの香りが残っているのが特徴。個性が強く、重厚な味わいと評される。

■ブレンデッドウイスキー
モルトとグレーン(とうもろこしなどの穀物)をブレンドした、世界的に主流のウイスキー。バランスのとれた風味が魅力。

■シングルモルトウイスキー
モルトウイスキーのうち、同一蒸溜所のモルトウイスキーだけを使った製品のこと。蒸溜所の個性がはっきり現われ、個性豊かなウイスキーとなる。

■スペイサイドモルト
スコットランド・スペイ川河畔の地のモルト。端麗なピート(泥炭)香をもち、味わいに落ちついたエレガントさと深みのあるのが特徴。
岸谷 五朗(きしたに・ごろう)

俳優、演出・脚本家/1964年生まれ。19歳から劇団スーパー・エキセントリック・シアターに在籍し、93年「月はどっちに出ている」で多くの映画賞を受賞、以降テレビ・映画で活躍。94年に寺脇康文と結成した演劇ユニット「地球ゴージャス」は毎公演ともソールドアウト、通算動員数100万人を超えるほど高い人気を誇る。

鈴木 勝二(すずき・しょうじ)

第2代マスター・オブ・ウイスキー/1969年福島県生まれ。埼玉県草加市にある「Scotch Bar John O’Groats(ジョン オグローツ)」 オーナーバーテンダー。バーには1000本以上のウイスキーを揃える。現在はバーテンダーとして活躍するかたわら、ウイスキー検定対策講座講師、ウイスキー専門誌『ウイスキーガロア』のテイスターを務めている。

ジャケット¥309,100、パンツ¥79,200、シャツ¥41,800、シューズ¥86,900 /
すべてエルメネジルド ゼニア(ゼニア カスタマーサービス 03-5114-5300)

Direction:Shingo Fujioka(AERA STYLE MAGAZINE)
Photograph:Yuji Kawata(Riverta Inc.)
Styling:Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up:Yurie Taniguchi
Text:Mitsuhide Sako
Cooperation:THE CAPITOL HOTEL TOKYU


バランタイン商品サイト
https://www.ballantines.ne.jp/
お問い合わせ先:サントリーお客様センター
https://www.suntory.co.jp/customer/


※動画には演出上の都合により、一部諸説ある表現が含まれます。

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