靴
メゾンを代表する名作シューズを
大胆に再構築した、
ジェイエムウエストンのブーツ
2022.02.10

“おしゃれは足元から”なんてありふれた言葉を持ち出すまでもなく、重いアウターを脱いで、より幅広い着こなしを楽しめるこれからの季節には、シューズ選びこそがスタイリングの肝となる。そこで、春の装いをぐっと洒脱に仕上げてくれるおすすめの一足を日替わりで紹介しよう。まずは、まだまだ寒さが残る今時期から早春にかけて重宝するブーツタイプをピックアップ。りりしい足元を演出する定番靴や個性が光るデザイン性に優れたものなど、多彩なアイテムがそろった。
「ジェイエムウエストンの名作は?」と問われれば、おそらく多くの人がローファーと並び「ゴルフ #641」の名を挙げることだろう。1955年に作られた同モデルは、その堅牢性や快適な履き心地などから通称“ジャーナリスト シューズ”とも呼ばれ、夜討ち朝駆けが基本の記者たちの足元を支える靴でもあった。そのメゾンを象徴する一足をブーツ仕様にモディファイしたのが「ゴルフ ハイトップダービー #321」だ。ふくよかなシェイプやUチップの意匠はそのままに、6ホールのブーツタイプに再設計。足当たりのいい上質なスムースカーフと足を支えるシャフト、グリップ力が高く防滑性に優れたラバーソールは、快適な足取りを約束してくれる。何より、デニム、ウールやコットンのトラウザー、ミリタリーパンツなど、合わせるボトムスを選ばない汎用性の高さは出色。当然、ジャケットスタイルのハマリのよさは推して知るべしである。
問/ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Ryohei Oizumi
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Text: Tetsuya Sato