紳士の雑学

シャツの襟、15パターンを比較してみた

2017.07.05(最終更新:2020.05.14)

シャツの襟、15パターンを比較してみた

シャツとタイのコーディネートは、スーツとの三位一体の調和が欠かせない。細部の形状はもちろん、その素材や色柄を十分に吟味し、TPOを踏まえた組み合わせの妙を探る。それは料理でいうところの盛り付けのようなもの。ここがマズいといただけない。大人の男の知的遊戯を“おいしく”完成させるための、基本知識をここに記す。

Collar Type

  • P32_CollarType_01
    01.レギュラーカラー
    最も標準的でTPOを問わずに着用できる襟型。喉もとから襟先の長さ70~75mm、開きの角度75~90度、襟台の高さ30~38mmとされる。
  • P32_CollarType_02
    02.セミワイドスプレッドカラー
    襟の開きがレギュラーよりもやや広く90~100度のもの。古来、英国紳士が好んで着用することからイングリッシュスプレッドの別称もある。
  • P32_CollarType_03
    03.ワイドスプレッドカラー
    セミワイドより広角で100~120度前後の襟羽開きのもの。かつて英国のウィンザー公爵が愛用したことからウィンザーカラーの俗称も。
  • P32_CollarType_04
    04.ホリゾンタルカラー
    襟羽が180度近く開いたものを指す。襟羽がほぼ水平に近い開きとなることから英語で水平線という意のこの名前がついた。
  • P32_CollarType_05
    05.ボタンダウンカラー
    襟先をボタンで身頃に留めた襟型。1896年に、英国のポロ競技で着用されたウエアをヒントにブルックス ブラザーズ社が考案した。
  • P32_CollarType_06
    06.ラウンドカラー
    襟の剣先を大きく丸くカットした襟型。対して剣先を小さく丸くした襟型は、ラウンドチップカラー、あるいはラウンドトップカラーと呼ぶ。
  • P32_CollarType_07
    07.ウイングカラー
    襟先が前に折れた立襟のこと。折り返しが鳥の翼のように見えることが呼称の由来。テールコートやモーニングといった礼装に用いる。
  • P32_CollarType_08
    08.ショートポイント
    襟羽のつけ根から剣先までの長さが60mm以下と短い襟型。スモールカラーは同義。対して100mm前後の長いものはロングポイントと呼ぶ。
  • P33_CollarType_01
    09.スナップダウン
    襟先をスナップボタンで身頃に留める形式。プレーンな見た目でドレッシーな襟羽に、ボタンダウンのような緩やかな曲線(ロール)を加える。
  • P33_CollarType_02
    10.ワンナップカラー
    襟台のないオープンカラー(開襟)で、第1ボタンに小さなループボタンをつけたもの。ノーネクタイ専用。スポーツシャツの襟型の典型。
  • P33_CollarType_03
    11.スタンドカラー
    襟羽のない襟台だけのバンド状の襟で立襟ともいう。アンタイド専用だがエレガントな印象を与えドレッシーな装いが可能。シャツの原形。
  • P33_CollarType_04
    12.タブカラー
    襟羽の左右からつまみひもを出し、ボタンで留める様式。ここにタイを通しノットの下部を持ち上げて引き締まった襟もとを作る。
  • P33_CollarType_05
    13.ピンホールカラー
    襟羽の中ほどに開けた小穴(鳩目)にカラーピンを通しその上からタイを引き出す襟型。タブカラー同様ノットを持ち上げ襟もとを引き締める。
  • P33_CollarType_06
    14.イタリアンカラー
    前身頃と襟羽が一枚の生地でつながった襟型で、ワンピースカラーとも呼ぶ。襟の返りにできる立体感のあるロールの表情が優美に映る。
  • P33_CollarType_07
    15.ドゥエボットーニ
    イタリア語で2つボタンの意。襟台を高くして第1ボタンの位置に2個のボタンをつけた形状。ノータイで着用するのに向いている。

出典:永久保存版「スーツ」着こなし事典(朝日新聞出版)

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