カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ31
グッチのリュックはビジネスシーンでもつかえる!?
バッグの最新トレンドをピッティで発見。
2018.09.27
バッグのトレンドでいま最も話題になっているのがリュックサックやバックパックと呼ばれるタイプ。モードブランドが仕掛けたストリートファッションの中で、キーアイティムとして使われていましたが、これがさまざまなグランドに飛び火していて、一過性の流行とはいえない盛り上がりになってきています。
そのバックパックのブームの最新進化系をフィレンツェでキャッチしました。
スリーピーススーツでノータイ、革靴は素足履きというイタリア流クールビズのこの御仁。これに合わせたのが、ショルダーが細いヒモで上部がそのヒモを引き締めるとグニャグニャっと閉まるというかなりレトロなデザインのバッグ。その昔(昭和)日本ではナップサックと呼ばれていましたが、これがなんと今年の6月のフィレンツェで開催されたピッティでリバイバル。
なんとよ〜く見るとグッチ!!
それもヴィンテージのものではなく、2018年の新商品です。50歳以上の方なら、中高の学生の頃体操服を入れて学校に通ったな……と懐かしむようなデザインですが、グッチのこちらは超高級品でモード感満載。本体はレザーで、持ち手がつくという進化も遂げています。
日本の直営店で買うとお値段はなんと236,520円(税込み)!! 名前はグッチ プリント レザー ドローストリング バックパック。
こちらも先程の御仁と同じ持ち手付きのナップサックを使っていますが、かなりカジュアルな雰囲気。と言うか、こちらの方がナップサックの王道のスタイリング。
背負うとこんな感じです。重いものを入れると肩に食い込むのでご注意を。実は最近出てきているこうしたナップクサックは、手に持つか肩ヒモをまとめて、どちらか一方の肩にかけるのが気分です。
ちなみにこちらは、ドイツのブランドのPB0101。ボディはレザーのヌバック仕上げ。スニーカーにはこのくらいカジュアルなバッグがしっくり決まります。
こちらは、イタリアのハグスというブランドのナップサック。ショルダーのヒモはレザーで、隠しポケット付きなのでよく使うモノの出し入れが簡単。
ハグスのナップサックは素材にもこだわりが。細かなシボが入ったとても柔らかいレザーを使っています。デザインがシンプルな分、素材の善し悪しでモノの存在感が決まってきます。
こうした、クラシックなナップサックがトレンドの最前線にカンバックしてきたのは、クールビズの定着でビジネスウェアの多様性が出てきたことがベースにあると思います。
それと最近のスニーカーの大ブームに合わせて、バッグもカジュアル&ストリート化がどんどん進んでいるといえます。
次回は初秋をちょっと意識したスナップをチョイスしたいと思っています。
こうご期待を!!
プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。
Photograph & Text:Yoichi Onishi