接待と手土産
すべて実食! 自慢の手土産。#5
「ビチェリン」のバーチ・ディ・ダーマ
2018.10.29
G7伊勢志摩サミットの手土産にも使われたイタリア伝統の焼き菓子
今週は手土産の優等生とでも言うべき、焼き菓子「ビチェリン」の「バーチ・ディ・ダーマ」をご紹介。人も選ばす、場所も選ばす、シチュエーションも選ばずに使える便利な手土産だ。特に相手のことをまだあまり知らない場合には、手土産の基本条件をクリアしたお菓子がおすすめだ。
「バーチ・ディ・ダーマ」は、ビジネスパーソンが重宝する、何にでも使える万能選手の代表格だ。まず最も大切な味わいだが、アーモンドの甘く香ばしい風味と、サクサクと軽い食感、甘さ控えめな上品なクッキーに、トリノから直輸入されたチョコレートなどのクリームを挟んだ幸せのマリアージュ。洗練され味わいで申し分ない。
チョコレート味の「プレーン」、エスプレッソ味の「コーヒー」に加え、伊勢神宮・神宮司庁御用達「芳翠園」の「抹茶」の3種類のフレーバー。特にほんのりお茶の香りのする抹茶はクセになる。
コロンとしたキュートな外見もいいし、小さくて食べやすいサイズ感もいい。軽くてかさばらず、持ち運びしやすい。深みのあるグリーンのボックスにリボンをかけた、高級感あふれるパッケージも高評価。その上、製造日より3カ月間は常温保存が可能と、手土産に求められる条件を高いレベルでクリアする。さらに、デパートでの購入に加えて、通販で取り寄せも可能。忙しいビジネスパーソンにはうってつけだ。
ただ、おいしくて、見映えや便利さの条件さえ満たせばよい手土産かと問われれば、それだけではNGなのは言わずもがな。重要なのは、その商品に込められたストーリーだ。商品名の「バーチ・ディ・ダーマ」は、貴婦人のキスというロマンティックなネーミングのイタリア伝統の焼き菓子。「ビチェリン」は、1763年にイタリアのトリノで創業し、約255年の歴史の中で、戯曲家プッチーニ、哲学者ニーチェ、文豪ヘミングウェイなどさまざまな人々に愛されてきた名店だ。その名門カフェのDNAを伝統の焼き菓子の形に昇華させたのがこの商品なのだ。
2016年G7伊勢志摩サミットの際には、各国首脳へのおもてなしの一環として提供されたというエピソードでも有名。日本で独自に、秘書1000名、企業経営者300名に、接待の手土産の条件についてアンケートを取って開発されたという裏話も併せて、ぜひ“ストーリー”も一緒に手土産にしたい。
ビチェリン 新宿髙島屋
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 髙島屋タイムズスクエア3階
営業時間/10:00~20:00(金・土曜日は20:30)
価格/バーチ・ディ・ダーマ15個入り3,974円 / 25個入り5,400円
問/0120-31-3311
http://www.bicerin.co.jp/
※他に、東京ミッドタウン日比谷、池袋メトロポリタンシアター、名古屋ミッドランドスクエアなど。価格はすべて税込。
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino