接待と手土産
すべて実食! 自慢の手土産。#19
「京丹波口きたお」の黒豆しぼり
2019.02.25
小さなひと粒の優しい甘さで、心も体もリフレッシュ
どっと疲れた会社帰りにたまたま立ち寄ったデパ地下で差し出された試食の黒豆。ひと粒口に入れたとたん、ぱっと目が覚めた。見た目の印象より柔らかな豆をかみしめるほどに、優しい甘みが口の中に広がり、一気に元気になった。それをきっかけに「北尾」の甘納豆が、筆者の手土産のラインアップに加わった。
創業は文久2年。丹波産の黒豆や小豆、砂糖の商いから始まり、百五十余年もの間、京料理や京菓子など京の食文化と共に発展してきた。京都では、黒豆と言えば「北尾」と言われるほどの有名店で、老舗中の老舗だ。京都丹波産「新丹波黒」をはじめ、選りすぐりの豆を使ったさまざまな商品を扱っている。手土産のおすすめは、その北尾が味にこだわって国内産黒豆で作った「黒豆しぼり」をはじめとする豆菓子の詰め合わせだ。
黒豆しぼりは、厳選した国内産の黒豆と砂糖を主原料とし、独自の製法でゆっくりと丁寧に仕上げていく。表面はドライで、少し固めの独特の食感は、通常の甘納豆の製造工程に“乾燥”を加えることで生まれる。砂糖をまぶしていないため、甘さは控えめ、かむほどにねっとりとした濃厚な豆の風味が口の中に広がるのだ。
京の四季折々の風景を描いた小箱から好きな絵柄が選べる。詰め合わせは、季節感も届けられて最強の手土産になる。東京では専門店の「京 丹波口 きたお」で購入が可能だ。黒豆しぼりを宇治抹茶で包んだ「抹茶黒豆しぼり」や黒豆きな粉を京あられにかけた「ぽりぽり」など、食感や味わいの異なる商品を、2個詰または4個選んで自由に詰め合わせできる。
黒豆しぼりの小さなひと粒が、なんとも言えない安らぎを与えてくれる。仕事で頭をフル回転して糖分不足に陥った脳に、エネルギーを補給するのだ。しかも、ポリフェノール、イソフラボン、ビタミンも含まれている。多忙なビジネスパーソンの強い味方になる手土産だ。
京 丹波口 きたお 西武池袋店
東京都豊島区南池袋1-28-1 西武百貨店池袋本店B1
営業時間/月~土曜10:00~21:00・日曜・祝日10:00~20:00
定休日/百貨店に準じる
価格/黒豆しぼり 小箱入り 594円、抹茶黒豆しぼり 小箱入り 584円、 ぽりぽり 小箱入り 395 円など ※外箱代は別途。価格は税込み。取り扱い商品・小箱は季節等によって変わる。
問/03-5949-5089
http://www.kitaoshoji.co.jp/
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino