旅と暮らし
『全裸監督』の女優・森田望智の役柄を生きるうえで大切なこと
[MUSE]
2019.11.22
「あの作品とは、運命の巡り合わせだったのかなと感じています」
Netflixで世界中に配信され、話題沸騰となったドラマ『全裸監督』にて、昭和のAV女優・黒木 香役に挑んだのが、森田望智。
「私の中から『この役をやりたい!』という思いがどんどん湧き出てきて、それがスタッフの方に伝わったのだと思います。総監督の武正 晴さんやキャストの山田孝之さん含め、関わる人全員の『新しいものをつくりたい』という熱量がものすごくて。現場のエネルギーは相当なものでした」
そこで培ったのが自分軸の重要さだった。
「個性あふれる役者さんに囲まれたうえに、今回は監督が3人いて、それぞれアプローチが違う。そのなかで私は黒木さんの生きざまをどう表現するのか。ここがブレると物語の根底が崩れてしまう。自分を信じるって難しいことだけど、それを徹底する大切さを学びました」
芸能界入りのきっかけを聞いてみるとスカウトで、当時まだ小学5年生だったという。
「小さいころ、周囲で映画の撮影がよく行われていて、その雰囲気に憧れていました。いつか私もあの世界へ……と願っていたとき、ちょうど声をかけていただいたんです」
そのころを振り返ると、「いまは少し丸くなったかな」と語る。
「好き嫌いがはっきりしていて、ズバズバと意見を言うので、疎まれることがあったかも。でも芸能界に入って、第三者の意見に耳を傾ける大切さを知って、少し変わったんです。自分を信じる分、相手も信じる。この両軸を胸に抱えながら、進化していきたいと思います」
ジャケット¥39,000、パンツ¥17,000、ブラウス¥15,000/すべてLOVELESS(ラブレス青山 03-3401-2301)、パンプス¥85,000/クリスチャン ルブタン(クリスチャン ルブタン ジャパン 03-6804-2855)、イヤリング/スタイリスト私物
「アエラスタイルマガジンVOL.45 WINTER 2019」より転載
本誌にはWebでは掲載していない森田望智さんの写真も多数掲載!
Photograph: Ari Takagi
Styling: Miho Yamaguchi
Hair&Make-up: Mitsugu Takahashi
Text: Maho Honjo