靴
その名も「アンディ」。
ポップ・アートの巨匠を満足させたベルルッティのローファー
いま欲しい、憧れの靴6選
2020.02.17
伝統的な技術に裏打ちされた確かなつくりの靴である。そのうえ希有な素材が用いられていたり、あるいはユニークな逸話に彩られていたり、誰しもが強い憧れを抱く別格の逸品を選りすぐって紹介する。
今回紹介するのは、ローファーを特注するためにメゾンを訪れたポップ・アートの帝王「アンディ・ウォーホル」のために、ブランドの4代目でありクリエイティブ・ディレクターとして手腕を発揮したオルガ・ベルルッティが創り出したローファーのマスターピース「アンディ デムジュール」である。
アンディの名を冠するこのローファーの特徴はスクエア・タン(四角形のベロ)。このデザインがほかにはないシャープな印象をこの靴に与えている。フォルムはそのモダンさを引き立てるロングノーズ、スクエアトウの「デムジュール」を採用。インソールやライニングはパープルに染められる。
スマートなソールまわりを作るブレイク製法
コンストラクションはビスポーク靴で多用される「ブレイク製法」。軽量に仕上がり屈曲性が高いことが特徴だ。アッパーは一枚革のカーフでつま先側にスクエアなラインをつくる手縫いのエプロンが印象的。独特のバックステッチも施されている。シューツリーが付属される。
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Tomohiro Saitoh(GLOVE)
Text:Kouki Nakasu