カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ66
高感度アップ間違いなし!
清潔感あるグレージャケットはビジネススタイルの新定番
2020.05.11
小泉環境大臣がクールビズの期間についての一律の呼びかけをやめるという趣旨の発表を3月末にしていましたが、これはどうやら「6月に一斉にネクタイをはずす必要はない」ということのようです。
受け取り方によれば、もっと早くからネクタイしないでもいいというふうにも聞こえますし、ドレスアップが好き、ネクタイするのが好きという人には、6月になってもビシッと上着を着て堂々とネクタイをしていられるという朗報では。
個人的には、この発表を機に日本でも働き方に合わせた自由なビジネススタイルがより浸透していくかも?と勝手に拡大解釈しています。この春からは、リモートワーク、在宅勤務などの根本的な働き方の変化に加えて、仕事着もかなり変わってきそうな予感がします。
余談ですが、自宅でZOOMやTeamsなどのオンラインビデオでの打ち合わせや会議のときは、どんな服を着ているのがいいのでしょうね。普段からカジュアルな服で出勤していた方は、ポロシャツでも問題ないと思いますが、スーツにネクタイが基本だった方はどうしたらいいのでしょうか?
話がかなり脱線してしまいました。今回は、グレーのジャケットとそれに合わせるネクタイの選び方を解説していこうと思います。
まず、ジャケットですが、このジェントルマンの着ているような淡いグレーは、日本のビジネスシーンではあまり見かけないもの。
王道はネイビーですが、日差しが強くなってくるとちょっと暑苦しく見えたり、学生のころの制服(ブレザー)ぽい感じがするというような欠点があるのも事実。
その辺を一気に解消するのが、グレージャケット。百貨店やセレクトショップでハンガーに掛けてつるされているのを見ると「これ仕事に着て行って大丈夫?」という感じでちょっと頼りない印象ですが、実際に着てみると組み合わせが簡単で、好感度が上がる(ハズの)隠れた逸品です。
基本的には、どのような柄のネクタイを合わせても無難にまとまりますが、清潔感あるイメージを与えていたいなら、このジェントルマンのような淡い色めのネクタイを選びましょう。
全身で見るとよくわかりませんでしたが、アップで見ると、ネクタイはリネン系の素材でグレー☓ブラウン☓ホワイトのレジメンタルストライプ。
このジェントルマンとまったく同じネクタイを日本で見つけるのはかなり大変ですね。解決策としては、ベージュ、オフホワイト、ライトグレーなどの色めが多いものを選べば、近い雰囲気になるはずです。
今回のジェントルマンのスタイルを多少アレンジして再現したのがこちら。ネクタイをライトブラウン☓ベージュにしたので靴はスエードのダークブラウンをチョイス。ホワイトデニムで出勤するのはちょっと無理……という方は、ここをジャケットより濃い色のグレーウールパンツやチノパンにかえると抵抗なくこのスタイルにトライできるはずです。
ロロピアーナの生地を使ったジャケット ¥90,000/ブリッラ ペル イル グスト
コットンのシャツ ¥25,000/ボリエッロ
ネクタイ ¥16,000/サルバトーレ ピッコロ
ポケットチーフ ¥2,800/ビームスF
ホワイト デニム ¥27,000/イカイ
スエード シューズ ¥72,000/クロケット アンド ジョーンズ(以上 ビームス 六本木ヒルズ 03-5775-1623)
掲載した商品はすべて税抜き価格になります。
プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。