特別インタビュー

ジャージを着るのがオシャレになった瞬間。
[渋谷直角 男が憧れる、男の持ち物。]

2020.10.29

500_2020.08.14_ASM015_Q
さらりとはおるだけで、センスのよさと男っぽさが醸し出されるニードルズのトラックジャケット。絶妙な色使いとデザイン、組み合わせの妙が光る。左からトラックジャケット¥29,000、¥28,000/ともにニードルズ(ネペンテス 03-3400-7227)

多才でいてファッションフリーク、渋谷直角の愛用品からそのセンスを探ってみる──。

サチモスが出てきたとき「あ、親がよく言ってた〝私たちが若いころにはやってたのよ〞って感覚、コレか」って思いませんでしたか。自分たちが学生のころにベルボトムやフレアパンツはいたりすると言われていたのが、サチモスのヨンスが着るアディダスのジャージを見て「とうとう自分も親と同じことを言うんだ」と。流行は繰り返す、というのが身をもって実感できた。

ジャミロクワイがニットキャップかぶってアディダスのジャージで歌う姿がカッコよくて、「ファッションとしてジャージが欲しい」と思った人は多かったです。80年代、RUN DMCの全身アディダスというのもありましたが、日本ではやはり「ジャージ着るのは田舎者」「女性に一番嫌われる格好」と嘲笑されるイメージが強かった。それがジャミロクワイの登場とJリーグ開幕(92~93年)で、一気にひっくり返った。アディダスやプーマのジャージがファッション的に注目され(Jリーグも当時は「オシャレなもの」だったんですよね)、「ジャージでクラブやライブハウスに遊びに行く」のがはやったのです。「カッコ悪かったものがオシャレになる」という体験を思春期にできたのは大きかったし、90年代ファッションの象徴的なアイテムのひとつではないでしょうか?

ちなみに、ジャミロクワイとアシッドジャズのシーンが、ジャズを新たな解釈で最新のカッコいい音楽にしたように、いまの20代のインディーズの子たちが作る音楽は90年代を軽々と超えたミクスチャー感で面白く、クオリティーも高い。20代のころと同じくらい、渋谷や新代田のライブハウスによく見に行くようになりました。いまは40代でもシックに着ることができるジャージも増えたし、若いころとは違うジャージのコーディネートでライブに行くと、20代を思い出す気持ちといまの気分が相まった不思議な感覚で楽しい。若者ばかりで少し肩身狭いですけど。

<<ポール・スミス=はがねのつるぎ説 はこちら

「アエラスタイルマガジンVOL.47 AUTUMN 2020」より転載

Photograph: Tetsuya Niikura(SIGNO)
Styling: Masahiro Tochigi(QUILT)

あなたへのおすすめ

トレンド記事

  1. カルティエ「LOVE Unlimited」に新作が登場<br>ゴールドのネックレスに加え<br>ダイヤモンドが輝くブレスレット&リングも!

    カルティエ「LOVE Unlimited」に新作が登場
    ゴールドのネックレスに加え
    ダイヤモンドが輝くブレスレット&リングも!

    小物

    2026.10.22

  2. ロンジンの美学と技術を凝縮した<br>「ロンジン マスターコレクション」の新たな幕開け

    ロンジンの美学と技術を凝縮した
    「ロンジン マスターコレクション」の新たな幕開け

    腕時計

    2026.10.22

  3. 秋の行楽で活躍するファッションアイテム40選<br>【vol.31 ブルネロ クチネリのコーデュロイパンツ】

    秋の行楽で活躍するファッションアイテム40選
    【vol.31 ブルネロ クチネリのコーデュロイパンツ】

    カジュアルウェア

    2026.10.23

  4. 「グランスタ東京」の店長101人が太鼓判!<br>東京駅限定“推し弁当”ランキング10<br>【第3位】つばめ風ハンブルグステーキ弁当

    「グランスタ東京」の店長101人が太鼓判!
    東京駅限定“推し弁当”ランキング10
    【第3位】つばめ風ハンブルグステーキ弁当

    週末の過ごし方

    2026.10.15

  5. 俳優・笠松 将さんと、<br>星のや奈良監獄へ行ってきました!

    俳優・笠松 将さんと、
    星のや奈良監獄へ行ってきました!

    週末の過ごし方

    2026.10.23

紳士の雑学