小物
信頼の置けるジャパンメイドの品々③。
新しい時代に欲しいもの。07
2020.12.02
先行きが不透明なこれからの時代に、手に入れたくなるものとはなんだろう。それはきっと、体だけではなく、心にもフィットするもの。晴れやかな気分になる、自信がわいてくる、足取りが軽くなる……。新しいエッセンシャルなアイテムが、前向きな自分像をつくり上げる。
ジャパンメイドは信頼の証し。 しかし、ことファッションでは、 それだけでは手が伸びない。こだ わりのクオリティーにプラスして、 身に着けたいと思わせるしゃれ感 がなくては。これからの新しい時 代に欲しくなるものを全国津々 浦々で大調査。地域に根ざした確 かな生産背景と、よりよいものを つくりたい志から誕生したアイテ ムは、新しさを求めるファッショ ン好きの好奇心を満たしてくれる。
MAKITA SHOTEN(槇田商店)
山梨県西桂町の地で1886年に創業した機屋が江戸の粋人たちに愛された甲斐絹の伝統を引き継ぎながら、傘づくりに取り組む。タイ用の生地の生産が盛んな土地柄でもあることから、タイをイメージしたストライプ柄の生地を自社工場で織り上げ、ほかにはないオリジナルの傘に仕上げた。まさに、スーツに似合う快作。
GLEN CLYDE(グレン・クライド)
東京都文京区根津から発信するグレン・クライドのシーアイランドコットンコレクション。繊維のやわらかさ、光沢、天然の撚りの強さがあり、とても希少価値の高い素材を用いる。つま先の縫製は職人がハンドリンキングで仕上げ、コンビカラーのセンスもさえる。
KUSKA(クスカ)
1936年創業のクスカが、手織りテキスタイル製品のブランドを始めたのは2010年から。京都・丹後の地でつくられるタイは手織りのジャカード機によって表現される、流れるような織り柄、生地の重厚感、シルクの光沢が特徴。2016-17年にはイタリアで開催の国際見本市ピッティ・ウオモに出店し、海外での評価も得た。
Photograph: Masanori Akao(whiteSTOUT)
Styling: Masayuki Sakurai , Akihiro Mizumoto
Hair & Make-up: Masayuki(The VOICE)
Edit & Text: Kenji Washio