カジュアルウェア
価格はなんと100万円!
体験型フルオーダージーンズプロジェクト始動
2021.03.31
広島県福山市といえば、国内のデニム生産の約7割を占めるというデニムの街だ。誇れるのは“量”だけではない。世界の一流ブランドのデニムを数多く手掛けるなど、“質”に関しても絶対的な信頼を得ている。その福山でまったく新しいフルオーダージーンズのプロジェクト「プロジェクト ボレーガ」が始まった。ボレーガとは地元の方言で“最上級のもの”を意味する。
このフルオーダージーンズは、染色、生地、パターン、裁断、縫製から、ボタンやリベットに至るすべての素材や製法をカスタマーが選ぶところから始まる。日本全国を探しても職人が数人しか残っていない「真田紐(さなだひも)」や由緒ある高級織物「金襴(きんらん)」などの貴重な素材をパーツに使ったり、栽培から染めまでを一貫して行える生産者は数軒しかないタデアイを使った「完全天然藍染」で染めることもできる。
そのうえ職人の染めや縫いの手仕事まで、プライベートファクトリーツアーで見学することも可能。世界の一流デザイナーからリスペクトされる高級デニムの生産工程を間近に見られるというわけだ。「プロジェクト ボレーガ」が提案するのは、産業と観光の融合、Manufacture Tourismというまったく新しい体験だ。
製品に生涯保証を付けるというのも画期的な試みだ。一度購入すれば、いつでも補修や染め直しに対応してもらえる。はく人より長生きすると言われるジーンズは、大事に使えば50年経っても、100年経っても現役で活躍する。まさに一生の相棒となりうる一本になるのだ。
また、地場の産業を守り、職人の継承問題を解決するために、伝統的な技術を積極的に採り入れると同時に、サステナビリティに配慮した、エコフレンドリーな素材や技術を採用することによってSDGsにも貢献しようとしている。デニム製作の過程を見える化することで、現代社会におけるモノの消費の在り方についても考えてほしいと願っている。
参加者にはほかにもたくさんのサプライズが用意されている。その一端を特別に紹介すると、完成したデニムは、真田紐をかけられて、桐箱に入れられる。裁断から研磨まで職人の手仕事にこだわる曙工芸が製造した桐箱だ。一生もの最高級のデニムと共に、こんな貴重なアイテムも手に入るなら、100万円というプライスも十分納得できるはずだ。
価格:¥1,000,000(税別)
※標準的な仕様の場合。素材やパーツの選択により変動。
※3月31日より公式サイトより申し込み受付開始
プロジェクトボレーガ
www.boleega.com/
Text:Yuka Kumano