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腕時計
オーデマ ピゲ――革新という伝統を受け継いで
2021.10.22
オーデマ ピゲというウォッチブランドは、なぜこんなにもリスペクトを浴び、誰もが身に着けたいと憧れるようになったのだろうか?
1875年の創業以来146年もの歴史、ウォッチメイキングへの真摯な取り組み、高い技術力、そして常に革新的でチャレンジングなスタンスを取り続けてきたことも、その理由に挙げなくてはならない。
1972年に発表された『ロイヤル オーク』は、その革新的スタンスを象徴するものとして、つとに知られている。ラグジュアリーとスポーティという、当時は相容れないと考えられていた二つの概念を見事に融合させた、このラグジュアリースポーツウォッチは、その後のタイムピースのあり方を一変させてしまった。そのインパクトは、時代を超えて受け継がれ、現在も揺るぎないポジションをキープし続けている。
『ロイヤル オーク オフショア』も、そんなオーデマ ピゲの「柱」というべきコレクションであり、時代をリードしてきた存在だ。1993年、名機『ロイヤル オーク』をベースとしながら、より大胆に、よりスポーティなデザインとなって誕生したのが『ロイヤル オーク オフショア』である。
2000年代初期には、存在感のある44㎜ケースのコレクションを発表し、新時代のエクストリームなハイエンドウォッチのあり方を提示し、熱烈な歓迎を受けた。
それ以来となるデザインアップデイトを施した、43㎜ケースの『ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ』がヴェールを脱いだ。
進化したデザインとメカニズムに加え、ストラップ交換もスムーズに
伝統の意匠を継承しつつ、随所に進化が見て取れる。
アイコニックなメガタペストリーダイヤルは、クロス模様を加えたパターンとなり、タペストリーを構成するピラミッドのひとつひとつも、よりシャープな造形に。ケースはエルゴノミックなカーブを描き、エッジには幅広のポリッシュ仕上げの面取りも施されている。
曲線的なケースフォルムに合わせ、ベゼルとネジ込み式リューズ、クロノグラフのプッシュピースはそれぞれ微妙にカーブを描き、ソフィスティケートされた印象を醸し出す。サファイアクリスタルも、6時/12時方向にエレガントにカーブし、ベゼルの曲線とフィットするよう設計されているのが心憎い。
搭載するムーブメントは、最新の自社製一体型フライバッククロノグラフキャリバー4401。約70時間のパワーリザーブを持ち、スタート/ストップ時に針ブレを抑える垂直クラッチシステムや、カウンターの全ての針を同時にゼロリセットさせる特許保持メカニズムなどを備え、信頼性を高めている。下3つ目のカウンター配置も、シンメトリーなバランスが美しい。
最新の交換可能ストラップシステムが採用されていることも特筆したい。ダブルプッシュシステムにより、特別な工具を用いることなく、ユーザー自身が簡単かつ安全なクリック操作で、異なるカラーや素材のストラップと付け替えが可能だ。
交換可能ストラップは、ブラックまたはブルーのラバーストラップが追加で付属されている。別売りでカーフやアリゲーター素材も展開されているのでシーンに合わせて楽しむことができる。
ファッショニスタを刺激するスモークライトブラウン
チタン、ピンクゴールド、ステンレススティールケースからなる全5タイプがラインアップされた中で、ファッション感度の高い層から特に注目度が高いのが、スモークライトブラウンダイヤルのモデルだ。
メガタペストリーダイヤルのスモークライトブラウンに合わせて、ラバーストラップもライトブラウンで統一。SSケースにセットされたブラックセラミックベゼルやブラックカラーのカウンターが、全体の印象を引き締める。
『ロイヤル オーク オフショア』らしいスポーティなパワフルさを備えつつ、抑制の効いた渋く上品な雰囲気が実にいい。
昨今、オン/オフのシームレス化が進行している。テレワークも定着し始め、ビジネススタイルにもカジュアルなニュアンスがどんどん入り込んできている。
このスモークライトブラウンダイヤルの『ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ』は、カジュアルスタイルはもちろん、ジャケットやスーツとも、トーンの合わせ方を工夫しながら“着こなし”を楽しめるモデルだ。シーンを選ばず幅広く活躍するタイムピースは、まさに時代の要請に応えるものと言っていい。
『ロイヤル オーク オフショア』ならではのインパクトや、マリーンイメージのスポーティさを求める方には、チタンケース&ベゼルに、ブルーのメガタペストリーダイヤルとラバーストラップを合わせたタイプも勧めたい。
この他、ラグジュアリーなピンクゴールドケースにブラックダイヤル、スチールケースにブラックダイヤル、チタンケースにグレーダイヤル仕様のモデルが用意された。
伝統を踏まえつつ、時代の空気を敏感に捉え、飽くなき進化を続ける『ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ』。そのスタンスに共鳴する人の腕で、正確かつ力強く、ラグジュアリーな満足感のある時を刻むことだろう。
問/オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000
Text:Yasushi Matsuami