週末の過ごし方

『ビリオンダラー・コード』
いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #10

2021.10.28

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Google Earth。誰もが一度は訪れたことがあるであろう、バーチャル地球儀システム。このシステムが無料配布されたのは2005年。しかし、ドイツ・ベルリンを本拠地に活動しているART+COMは、1994年に既にテラ・ビジョンというバーチャル地球儀システムを開発していたのだった――。

このドラマは、ART+COMがGoogle Earthのアルゴリズムの発明者としての権利を主張し、Googleを相手に裁判で争ったという実話を基にしたドラマである。どこまでフィクションなのか? それとも伝記ドラマなのか? ART+COMを設立するきっかけになった芸術家とハッカーの出会いから、テラ・ビジョンの完成、そして裁判までを描く。

本作は4話で終わってしまうリミテッドシリーズだが、必ずそのあとに『ビリオンダラー・コード:制作の舞台裏』を観ていただきたい。実際に裁判に関わった弁護士やART+COMのインタビューを通して、この作品がいかにリアルかを計り知れるからだ。

1989年にベルリンの壁が崩壊してから、東側にあった多くの建物が空き家状態だったという。政府の手が行き届かなかったため無法地帯と化し、若者たちは空き家を使ってアートを展示したり、クラブを作ってパーティーをしたり、新しい街と共に新しいカルチャーが生まれていった。そんななか、ふたりは偶然出会う。

ふたりがART+COMを立ち上げ、自分たちのやりたいことをどうやったら実現できるか? 資金はどうやって?と奮闘してゆくのだが、90年代初頭のベルリンという時代背景が大きく関わってくる。

90年代にはインターネットはもちろん、パソコンは職場くらいにしかなく、あまりなじみのなかった分野なだけに理解者は少なかった。そんななか、長い時間をかける覚悟で「世界を変える」という強い志を持った人たちがいたからこそ、現在の環境がある。

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