カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ124
ビームスが手がけたフランス製の別注トートは、
ビジネスでも使えるこだわりのサイズ感でファン急増中!
2021.11.04
「もともとは、レディース向けのバッグとして日本で展開していたモデルを、弊社のクリエイティブディレクターの中村(達也)が、メンズで使いやすいように細かく改良を加えたのがこのトートバッグです。わかりやすいところでは、サイズ。それまでのモデルは、荷物がガッツリ入るカジュアル使いできる大きさだったのをコンパクトにして、側面を正方形に近い横長にすることで、ビジネスでも使えるデザインに仕上げました。持ち手は、肩がけできて手を離しても自立するようにして、底板には本体と同じ生地を貼るなど細かな指示を出したそうです」と間瀬さんが力説。

A4サイズの書類やラップトップパソコンが横にして入れられるのはもちろんのことですが、内ポケットがあるので携帯や財布が区分けでき簡単に取り出せます。電車や車での移動中に中の荷物が飛び出しにくくするためにスナップボタンが1個付いています。

生地は、一見ありがちなコットンキャンバスに見えますが、よく見ると独特の織り感があるもので、ソファーなどの表地に使われる特殊なものだとか。糸はポリエステル70%×ポリウレタン30%で、丈夫なうえに汚れもつきにくく(コットンは繊維に汚れが染み込むと落とすのにひと苦労する)、見た目はコットン風といういいとこずくめ。
スナップボタンには、ブランド名(FRANCOIS RENIER)の頭文字が入っています。実はこの文字入れも中村さんがリクエストして実現できたものだとか。(注)現在はビームス以外の製品にも使われるようになり、これが標準仕様になっています。

こちらが真正面から見たところ。横長だとカジュアルすぎてビジネスでは使いづらいのですが、かといって縦長にすると置いたときに安定感が出ない……というジレンマを見事に解決したデザインに納得。
「フレンチトラッドがこの秋冬トレンドのひとつに挙がっていますが、手持ちのアイテムにこのバッグをプラスするだけで、簡単にそのエッセンスを採り入れられます。今日のスタイリングは、スーツにグレーの長袖ポロシャツを合わせた、シックなスタイリングにしてみました。コロナ禍で、通年ネクタイをしなくてよくなった会社が増えてきたと聞きますが、B.D.シャツ一辺倒ではなく、長袖ポロシャツなどにトライしてみてはいかがでしょうか。これからの季節なら、ボタンを全留めで着るのがおすすめです。ほどよいきちんと感が出て、トートバッグとのバランスも抜群です」と間瀬さんがスタイリングを解説。
今回チョイスしたトートバッグは、ボディーの色がオフホワイトで、持ち手(その先のテープ部分も含む)がカーキというモデル。ビジネスではあまり見かけない配色ですが、実は靴やスーツの色を選ぶことがなく、どんなスタイリングにもなじむオールラウンドプレーヤーです。

掲載した商品はすべて税込み価格です。
Photograph & Text:Yoichi Onishi