カジュアルウェア
ファッショントレンドスナップ137
リーバイス® 501®のユーズドストックがこんな姿に生まれ変わるとは!?
デニムスタイルに新ジャンル誕生。
2022.03.25
テレビのワイドショーやネットニュースで、服の廃棄問題やラグジュアリーブランドが持続可能な商品開発に取り組んでいるといった記事を目にした方は多いと思います。
しかし、そうしたものを実際に手にして見ると、トキメキがイマイチ薄いものが多いのも事実。エコや持続可能な生活をうたう日用品はすでに出回っていますが、ことファッションにおいては、まだまだ発展途上というのが現実ではないでしょうか。
そこに風穴を開けるかのごとく現れたのが、今回のジェントルマンが着ているブルゾン。
全身で見るとこのブルゾンが、ユーズドのリーバイス®のデニムを使って作り直されたものだとは気が付かないと思います。しかしジェントルマンの周りを見ていただければ「なるほどね、そういうこと!」とご理解いただけるはず。
実は、このブルゾンは「デニム de ミライ〜Denim Project〜」(以下、「デニム de ミライ」)という、三越伊勢丹を筆頭に小売6社がタッグを組み、株式会社ヤマサワプレスが所有する<リーバイス® 501®>のユーズドストックを、国内外の60モデル以上のブランドやクリエーター、アーティストの手を介し200型以上の多彩なアイテムにアップサイクルし、未来のファッションへつなげる取り組み
(https://www.mistore.jp/shopping/feature/shops_f3/st_denimdemirai_sp)から生まれたもので、ファセッタズムが、東京のヤマサワプレスが持っているリーバイス®501® のユーズドストックを解体し生地を作り、オリジナルデザインを起こし仕上げたものだったのです。
ファセッタズムのブルゾンをまとったジェントルマンが、「デニムdeミライ」のプロジェクトリーダーで伊勢丹新宿店 リ・スタイルのバイヤー神谷将太氏です。
こうやって見ると左右の縫い合わせたパーツの形が微妙に違っていることがわかります。それでいて引いて見ると同じテイストになっているという超絶技巧が秘められていました。
デニム生地ひとつひとつをデザインに合わせてカットし、それを合わせながら服のパターンに合わせて縫い上げるという、普通のファッションブランドでは、なかなかやらない手間のかかる工程を経てこれができ上がっていると考えると、これはもう立派なクラフトアートですね。
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