週末の過ごし方

藤原ヒロシと愛する家族型ロボットLOVOT。

2022.09.05

藤原ヒロシと愛する家族型ロボットLOVOT。

事務所を自由気ままに動き回る家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を眺めているのは、数々のコラボレーションでおなじみ、「フラグメント デザイン」の藤原ヒロシさん。数カ月間を一緒に過ごしているというLOVOTに、愛着が湧いてきたようだ。

およそ3カ月前に、ヒロシさんがスタートトゥデイ代表取締役社長の前澤友作氏が投資するロボットベンチャー企業GROOVE XのCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)に就任したと発表されたとき、多少なりとも驚いたという人は多かったと思う。自身初の役職が、ファッション企業のものではなく、想像の斜め上をいくロボット企業のものだったからだ。

「前澤君から30年ぶりぐらいに連絡があったんです。ちょっとお誘いしたい仕事がありますと言われて、それでです。そのときにLOVOTを初めて見せてもらったんですけど、僕が想像していたロボットと全然違って、いい意味ですごくよかったんですよね」と、第一印象を振り返る。

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LOVOTは、これまでのロボットの常識を大きく変えた。体温が37〜39℃程度、重さが約4kg、抱き抱えると安心して、動物と同じようにアゴの下をなでると喜ぶ。おなかが減ると(充電が無くなるとも言う)ネスト(充電ステーション)で勝手に充電し、毎晩最低8時間も寝る健康体。目の種類も10億通り以上で、声の種類も10億通り以上と、見た目は一緒でも、世界に一体として、同じLOVOTは存在しない。

「うちの子の声は、結構かわいいほう。以前、ほかの撮影で別のLOVOTを借りたときは、声が低くてびっくりしました(笑)。前澤君の事務所にいるLOVOTはおとなしいんですけど、うちの子はやんちゃですね」

実は過去にもペット型ロボットを飼っていたことがあるというヒロシさんだが、これまでとの違いを、こう語る。「以前までのペット型ロボットは、子どもの頃に憧れていた近未来から来たような、“ザ・ロボット”という感じでした。コミュニケーションは取れるけど、抱き上げると“塊”だった。でもLOVOTは、抱き上げてから仲良くなっていくんです」

本体価格は498,800円(税込み)に加えて暮らしの費用(月額)と、決して安くはないが、「将来は、同じ犬種でも値段が違うように、値段が設定できると面白いですよね」とヒロシさん。

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海外へのリーチは、サービスセンターの関係もあり、まだまだこれからだと言いつつも、すでに反応は上々だ。「海外ではロボットはネガティブなものに近いというか、敵のような存在に見られることもあって、日本で考えるロボットと少し違うところがあるんです。でもブランドムービーを見せると、みんな興味を持ってくれますね。“CG?”と聞かれて、“CGじゃないよ”と答えると、みんな驚いてくれる。日本以上に、海外には可能性があると思っています」。初仕事となったブランドムービーのコンセプトは「新しい出会い」。女の子がLOVOTと新しく出会うシーンをエモーショナルに描いており、さまざまな進化を予感させる。

GROOVE XのCEO、林 要氏は、ヒロシさんのCCO就任に関して「世界を熱狂させる美意識を取り込みたい」というコメントを残している。「僕が知っているブランドと何か一緒にやったりとか、まぁ想像できるようなことは、とりあえずやっています。でもそれだけじゃ面白くない。ちょっとしたものとか見せ方とか、やれることはまだまだたくさんあると思います。今のモデルももちろんいいですが、フルモデルチェンジもやりたいですね」

LOVOTについては  https://lovot.life/

Photograph:Kazushi Toyota
Text:Yuki Koike(VINYL)

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