小物
アップサイクルのキルト・プロジェクト
「アー・ペー・セー キルト」第22弾が発売。
2022.11.08
モダン・フレンチスタイルを提案する「A.P.C.(アー・ペー・セー)」より、シーズンごとに出る残反(余った布)を利用したアップサイクルのキルトプロジェクト「A.P.C. QUILTS(アー・ペー・セー・キルト)」の第22弾が登場した。公式オンラインストアと代官山FEMME店、青山店、神戸店で取り扱う。
キルト・プロジェクトは、「A.P.C.」の創始者でありクリエイティブディレクターのJean Touitou(ジャン・トゥイトゥ)の母であるOdette Touitou(オデット・トゥイトゥ)が、1970年代にアーミッシュのクラフトに影響されてパッチワークキルトを制作したことがきっかけ。
オデット・トゥイトゥは、アメリカのクラフト文化の女王として知られるSophie Campbell(ソフィ・キャンベル)に師事し、1977年にはインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙(現インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ紙)で表彰されている。
その約30年後、ジャン・トゥイトゥはイギリスのデザイナーでパッチワーク・アートに造詣の深い、ジャマイカ出身のデザイナーであるJessica Ogden(ジェシカ・オグデン)と出会い、共同プロジェクト「A.P.C. QUILTS」が誕生した。
約10年間、「A.P.C.」の残反はさまざまなパターンや色の組み合わせのキルトやクッションに作り変えられている。ジェシカ・オグデンは、「無駄なものは何もない、すべてが姿を変えられる」と話す。
ジャン・トゥイトゥは、「2020年は異例の年でした。私たちはかつて経験したことのないことばかりでした。地球がまわりつづけていることはわかっていました。わかっていたことはそれだけでした。このウイルスで、私たちはみな絶滅してしまうかもしれませんでした。ジェシカ・オグデンが、ジャマイカにあるオーチョ・リオスの自宅から自分の目の前にあるものを写真に撮り、撮影日時も記録することを決めたのは、ちょうどそのころでした。日時と時刻も記録しました。なぜだか自分でもわからないままに。世界が終わったあとに、考古学者のために痕跡を残そうとするようなものでしょうか。これらの写真から、A.P.C.の余剰生地を利用した今回のキルト第22弾は生まれました。つまり、これらのキルトは抽象的な作品なのです。アートの世界ではよくあることですが、その原点は非常に現実的なものです。今回の作品では、“空”“雲”“海”がその原点となっています。第22弾キャンペーンは、光が本当に特別でカナリア諸島にあるランサローテ島でAlfredo Piola(アルフレッド・ピオラ)が撮影しました」とコメントした。
今回の22弾は、新作としてキルト8タイプとクッション4タイプを展開する。
問/アー・ペー・セー カスタマーサービス 0120-500-990
Text:AERA STYLE MAGAZINE