週末の過ごし方
フェラーリオーナーなど、クルマ好きの聖地誕生。
至福の時へ誘う、高級ドライビングクラブ。
2023.06.16
「プライベートサーキットを東京に」。そんな思いから始まった「THE MAGARIGAWA CLUB」が、ついにオープンを迎える。コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドによるもので、南房総(千葉県)の地にこの7月に開設される。
フェラーリやランボルギーニ、ポルシェなどのスポーツカーを所有していても、その走りを堪能できる場所や機会が極端に少ない。本来のポテンシャルを心ゆくまで楽しむにはサーキットなどに限られ、ドラビングを楽しみたいというニーズは実際に多くあった。その要望に応える注目のスポットだ。
制限速度なし全長3.5㎞の本格的なドライビングコースのほか、宿泊棟も備えるなど、「THE MAGARIGAWA CLUB」は、有意義な時間を過ごすために複合的な施設となっているだけに、ドライバーだけでなく家族やゲストと楽しめるのが魅力になっている。
では、さっそくその魅力を紹介していこう。まずは、コースだ。これまで19のF1サーキットを含む80以上のサーキットを世界中でデザインしてきた「ティルケ・エンジニアーズ&アーキテクツ」が担当した垂涎のレイアウト。チャレンジングかつ安全に走りに集中できるコースは全長3.5㎞で、800mのストレート、22のコーナーを持ち、まるで峠道のようにアップダウンがデザインされる(上り20%・下り16%勾配)。
緑の中にエンジンサウンドが響き、オープンモデルならその時間は爽快な瞬間の連続になる。数メートル先も見通せないなか飛び込む上りの急勾配ポイント、ストレートからのブレーキングなど、愛車との対話を楽しむ瞬間は、実にエキサイティング。このコースで愛車のスポーツモデルを走らせるのは、充実した時間になるはずだ。
「ティルケ・エンジニアーズ&アーキテクツ」のマネージングダイレクターであるDr.カーステン・ティルケ氏はこう語る。「安全性と周囲の環境保全策が整ったクラブの中で、連続するコーナーを攻略し、二本のストレートではアクセル全開で駆け抜け、1周3.5㎞の中で様々な楽しみを見つけていただけるでしょう」と。
空調完備のピットレーンも圧巻だ。コースに入る準備を整える時間さえも特別なものとする、美しいデザインで包まれた空間。走り終えたあとの最高の気分が、炎天下や寒風の中では台無しだが、それもこの空調の行き届いたピットレーンなら至福のものとなる。会員のクルマを預かる専用のオーナーズガレージには約300台を収容。給油ステーションや専属のサービスマンによる走行前後の点検は、快適な走りをサポートしてくれる。
レストランなどを擁するクラブハウスは、日本の伝統建築とモダンなデザインが融合。金谷ホテルなど高級ホテルを牽引するKANAYA RESORTSがメニューやホスピタリティを担うレストランのほか、バーラウンジ、トレーニングルーム、天然温泉、スパなどを備える。
クルマを楽しむ文化を未来に繋げていくためのドライビングクラブ。「800馬力超のスーパーカーをどこでドライブするのか? その長年答えのなかったこの問いへのアンサー」というのは、コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド代表、渡 謙作氏の開設に向けてのコメントだが、コース以外でも、ここにいる瞬間こそが、クルマ好き最高のひとときとなる。近い未来に、日本におけるスポーツカーの聖地へと成長することが大いに期待されるドライビングクラブだ。
会員制のドライビングクラブで、会員上限数である500名の正会員と750名のアソシエイト会員によって構成される。正会員は、入会費3600万円(2023年6月まで)、年会費22万などとなっていて、アソシエイト会員は、入会費400万円(2023年6月まで)、年次諸費用105万円などとなっている。
THE MAGARIGAWA CLUB
https://www.magarigawa.com/jp/
Text:Haruhiko Ito