カジュアルウェア
Tシャツスタイルを格上げするならトロピカル柄のパンツ。
サウスウィックの新ラインはインスタ映え間違いなし!
ファッショントレンドスナップ189
2023.06.28
![Tシャツスタイルを格上げするならトロピカル柄のパンツ。<br>サウスウィックの新ラインはインスタ映え間違いなし!<br>ファッショントレンドスナップ189](http://p.potaufeu.asahi.com/76ca-p/picture/27670144/cd16aab596d763f2c6a5b010ca45cbd5.jpg)
コロニアルプリントやトロピカル柄と呼ばれる南国の植物や風景を図案化したものを使ったウエアが、今年はメンズファッション市場で豊作。コロナ禍で旅行が自粛されていたことも関係していると思いますが、ここに来て一気にショップやネットECに並んでいます。
このような柄は、今のマインドにピタっとはまっていて、「ちょっと派手ではくのに勇気いるけど、旅先ならいいかも」「街中でもこれさえはけばリゾート気分。おしゃれなカフェで写真を撮ればインスタ映えしそう」といった声が聞こえてきそうです。
そこで、今回はちょっと派手めなプリントのアイテムをピックアップ。初めて購入するといった方々の不安も解消するテクニックも解説します。
![500_1 IMG_1670](http://p.potaufeu.asahi.com/bd97-p/picture/27670145/d10509a8b9b4142511439998146df015.jpg)
キャラ立ちしたジェントルマンの登場で、いきなりドン引きした読者の方は多いのではないでしょうか。
ジェントルマンをスナップしたのは、イタリアはミラノの街中(緯度的には北海道の稚内くらい)で、それもシャッターの前だったので、かなりコーディネートとの違和感が出過ぎていますが、これがビーチやリゾート風のオープンカフェとかだとかなり見え方が変わってきますね。そのことを頭に入れておいていただければ、これからの話が理解しやすいと思います。
![500_2 IMG_1670a](http://p.potaufeu.asahi.com/e0a9-p/picture/27670146/7411d0b7f87bec12bde70f4defe0c8c0.jpg)
パンツの前身頃にはオレンジやブラウン、レッドといったまさに南国情緒満載のカラーを使い、トロピカルな草花が描かれています。このパンツは、単品で見たらかなりはくのに勇気がいりそうですが、キャラクターを強く打ち出したいときには逆にもってこいだとも言えます。
ただし、どんなコーディネートにすれば自分に似合うかが、パっとわかる方はそれほど多くないと思います。
そんな方のための模範解答として登場しているのが、このミラノのジェントルマンなのです。ダメダメの回答にしか見えないという方も多いと思いますが、実はポイントがあるのです。
それは、上半身の服をブラックまたはネイビーにすること。ここをホワイトのTシャツやポロシャツにするのは、悪くはないのですが、ありきたり過ぎなのとややゆるい感じが強く出てしまいます。特に街中で着る場合は、少しダークカラーでスパイスを効かせて、全体をシャープな感じに振ったほうがよいと思います。
それとこの時期にはサングラスをつけることが増えますが、上半身の色がうまくリンクして一体感が生まれ、全体感がシックな大人のコーディネートにまとまります。
![500_3 IMG_3730](http://p.potaufeu.asahi.com/d175-p/picture/27670147/b7b4e6db975141d551add2fbec38e0fb.jpg)
コロニアルプリントやトロピカル柄の代表選手にバティックと呼ばれる柄があります。一般的には、インドネシアの伝統的なろうけつ染めの布(柄)を指し、シックなベースに南国の草花や鳥などを図案化してプリントされています。最近は、インドネシアのものでなくても、こうした南国調の柄を指すこともありますが、ジェントルマンのようなカラフルで派手な色を使った柄のものをバティックと呼ぶことはほとんどありません。
この柄が、戦後のメンズファッション史のなかで最初に注目されたのは、おそらく1960年代に銀座を中心に巻き起こった「みゆき族」と呼ばれるアイビーファッションのブームのときではないでしょうか。(注)諸説ありますので、あしからず。
当時は、VANという若者のカリスマファッションブランドが、アメリカの東海岸の大学生のファッションをアイビーという呼称で大ブレークさせました。ボタンダウンシャツやブレザーといったウエアが、日本で広く認知されることに。バティックも実は、このタイミングで紹介されていました。当時はジャケット、パンツ、シャツなどの柄として使われていました。インディアン マドラス(コットンのチェック柄)と人気を二分する「みゆき族」のマストアイテムのひとつだったようです。
歴史的な真面目な話が長くなりましたが、何が言いたかったかというと、バティック調のメンズウエアは、戦後アメリカ経由で日本に入ってきてはやったということ。
今回のスナップ再現コーディネートは、そうしたことを踏まえアメリカ発祥のブランドをチョイス。サウスウィック ゲート レーベルというブランドで、1929年にアメリカで創業したテーラリング系ファクトリーのサウスウィック(2020年まではブルックス ブラザーズの最高峰ラインのスーツを製作していたことで有名)の伝統や歴史に敬意を払い、日本で企画生産されるエントリーラインのパンツです。
<商品>
コロニアルプリント ワンタック パンツ¥22,990/サウスウィック ゲート レーベル(シップス 銀座店)
ギザコットン クルーネック Tシャツ¥10,450/サウスウィック(シップス 銀座店)
グルカサンダル¥38,940/ポルペッタ(シップス 銀座店)
<お問い合わせ先>
シップス 銀座店 03-3564-5547
<シップス メンズの公式サイト>
https://www.shipsltd.co.jp/type/men/
![500_4 IMG_3744](http://p.potaufeu.asahi.com/0033-p/picture/27670141/3f2b68eec7104a75463527d098f07d52.jpg)
こちらが、サウスウィック ゲート レーベルのパンツの柄のアップ。実はこの生地は60年代に流行したバティック調の柄にかなり近い雰囲気で、伝統工芸的な重厚感さえも漂っている感じがしています。
なんとシップスのウェブサイトで調べるとこの生地は、イギリスの老舗リバティ社のものということが判明(リバティ社の歴史 https://www.liberty-japan.co.jp/our-heritage)。それも、薄く軽量でありながら、耐久性が強いリップストップ(ミリタリーウエアなどに使われる)という織り方。
パンツの後ろ中心には、アイビーのパンツのお約束の尾錠(アジャスター)がつくなど、シップスとサウスウィックの渾身のこだわりがミックスされた絶品パンツでした。
Photograph & Text:Yoichi Onishi
買えるアエラスタイルマガジン
AERA STYLE MARKET
おすすめアイテム
-
アエラスタイルマーケット別注ボックスで極上のシューケアライフを
-
配色がアクセントになった1枚でサマになるニットT
-
前後を異素材で切り替えた軽妙洒脱な一枚
-
ドレスシャツのように上質なニットTシャツ
-
薄いのにカードやお札がたっぷり入る2つ折り財布
-
薄いのにカードやお札がたっぷり入る2つ折り財布
-
もうバッグや革小物の汚れとはお別れです
-
大事なバッグ・革小物はケアして長く愛用したい
-
ASM WEB編集長 山本晃弘×ブルックリン ミュージアムの別注バッグ!
-
ASM WEB編集長 山本晃弘が別注した唯一無二の上品トート
-
カラー×デザインで新鮮な足元に
-
都会的でシャープな印象の柔らかなビットローファー
-
英国紳士に愛される老舗メーカーのサスペンダー