接待と手土産
「小川菊」のうなぎの蒲焼き
すべて実食! 自慢の手土産 #114
2023.08.10
うま味たっぷりで栄養満点。200余年の老舗の味
夏は鰻!さっぱりとしたものを欲する夏なのに、なぜかあのこってりとした鰻は食欲をそそる。食欲増進や疲労回復に効果のあるビタミンAやビタミンB群などの栄養素を多く含み、スタミナ抜群、夏バテ防止にもぴったりなのだ。
埼玉・川越は昔から鰻を扱う店が多く、街なかに点在するが、なかでも「小川菊」は1807年の創業以来200余年続く専門店で、市内で一、二の人気を誇る。大正初期に建てられた木造3階建ての店は風情があり、常に大賑わいだ。店を仕切るのは7代目の小川修一郎さん。創業時から代々受け継がれる一子相伝のタレを使い、6人の職人と共に、伝統の味を丁寧に守り続けている。薄くパリッと焼かれた皮と脂がのってふっくらとした身は、文句なしにおいしくて、食べた瞬間に心底幸せな気持ちにしてくれる。
鹿児島や宮崎など、その時期に鰻が最高の状態を迎える産地から、長年の付き合いの問屋を通して、毎朝届く国産鰻を使用する。移動で興奮気味の鰻は、地下100メートルから汲み上げた秩父山系の伏流水で泳がせて落ち着かせる。最良のコンディションの活鰻でないと、最高の蒲焼きにならないのだそうだ。
鰻が落ち着いたら捌いて、まずは白焼きにしてから骨を取り除く。次に蒸して、秘伝のたれを絡ませながら炭火で焼き、熟練の技術が要求される手返しによって、てりと風味を出していく。皮面はどこまでも薄くパリッと、中身はふっくらとした食感を目指し、ウバメガシの紀州備長炭特有の高熱で一気に焼き上げる。炭火の上に落ちたタレが焦げて、煙が鰻の表面を包み込み、燻製のような作用をはたす。これが蒲焼き特有の風味をもたらすのだそうだ。
この感動の味がなんと自宅でも味わえる。もちろん店で食べる焼きたてに勝るものはないが、鰻一筋の老舗のプライドをかけて、可能な限り店と同じ味にと、冷凍技術を駆使する。冷気で食品を凍結する一般的なエアーブラスト(空気)凍結ではなく、マイナス30℃のフローズン液に浸して凍らせる新たな急速凍結技術を採用した。鰻の細胞の破壊を防ぎ、解凍後も味が落ちず、うま味を蓄えた状態で届けられるのだ。
真空パックの鰻は上品な和紙の袋で1つずつ個包装され、黒を基調にした格調高いデザインの紙箱に入って届くから、贈り物に最適だ。5分ほど湯煎するだけで、自慢のふっくら柔らか蒲焼きが味わえる。炊きたてのご飯に、同梱されたタレを回しかけて蒲焼きを乗せる。その上から山椒をたっぷりかけて、うな丼にすると抜群においしい。名店の味を、自宅で味わえるとはうれしい限りだ。猛暑に負けず、健康でいてほしいという願いを込めて、元気の素の鰻を贈ってはいかがだろうか。
小川菊
埼玉県川越市仲町3-22
価格/うなぎ蒲焼き 約120g×2尾分 8000円、約120g×3尾分 11500円 ※送料・税込み
問/049-222-0034
https://www.ogakiku.com/
※冷凍の蒲焼きは通販専用