靴
全方位的に“ソーシャルグッド”を体現するブランド、
ボホノマドのサンダル。
2023.08.17
“おしゃれは足元から”というクリシェ(決まり文句)は現代においても有用だが、高温多湿な日本の夏にレザーのドレスシューズはやや不向き。かといって、スニーカーはありきたりすぎてどこか物足りない。そこで、選択肢に挙がるのがサンダルだ。素材やデザインに気を配れば、大人っぽく上品にも装える。何より優れた通気性と解放感は涼やかなだけでなく、Tシャツやショーツといった夏の軽装にまとまりを生む。「でも何を選べばいいの?」とお悩みの貴方のために、今シーズンのおすすめを日替わりで紹介。この夏を共に過ごす気に入りの一足を見つけてはいかがだろう。
トルコ発のブランド、ボホノマドのロープサンダルは、現地の工房で女性たちによって100%ハンドメイドで作られたもの。素材には、リサイクル可能なポリプロピレン製ロープに加え、天然ラバー100%のアウトソールを採用。親指をループに通し、ロープで足全体を包み込むような構造は、もともと長距離走が得意なメキシコ北西部の先住民族が履いていた「ワラチェ」がその原形とあって、軽量性や履き心地については歴史が証明している。糸で縫製するのではなく、熱したコテと接着剤を使って成形されているが、耐水性が高く洗濯機で丸洗いできるのも便利。素材や製法のみならず、季節労働が一般的だった地域で、現地の女性に継続的かつ保険制度を備えた雇用を創出するなど、まさに“ソーシャルグッド”を具現化したかのような一足。
問/クオリネスト 03-6273-3536
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Koto Sato
Styling: Tomohiro Saito(GLOVE)
Text: Tetsuya Sato