調べ・見立て(見立て)
ビジネスでもスニーカーが定着している!?
では、どのように履きこなせばいいのか。
編集長の「見立て」。#71
2023.10.24
アエラスタイルマガジンWEB読者の多くはビジネスパーソンです。それを考えると、「どれくらいの頻度でスニーカーを履きますか?」の問いに、49%もの読者が「ほぼ毎日」と回答したことに、驚きの声が上がるかもしれません。じつは、2021年の同時期に同じ問いかけをしたときにも、43%の人が「ほぼ毎日」履くと回答していました。ただ、このときにはコロナ禍におけるリモートワークが要因であると分析していたのです。今回のアンケート調査で、会社への出勤が復活した現在でもスニーカーの着用が定着したのがわかります。
コロナ禍中ではなく、「コロナ禍前と比べてスニーカーを履く頻度は増えましたか?」についてもアンケートしました。予想どおり「増えた」と回答した読者が64%いる一方で、「コロナ禍前と変わらない」と回答した読者も33%に上ります。つまり、コロナ以前から頻繁にスニーカーを履いていたのです。
スニーカーを履く頻度が変わった理由を尋ねているアンケート結果も見てみましょう。「リモートワークが増えたから」の回答は6%にとどまり、「スニーカーで通勤するようになったから」という理由が47%と他の回答を圧倒的に上回っています。
「ビジネスのときにスニーカーを履きますか?」と、ストレートに尋ねてみました。その回答結果は、「履く」66%と「社外の人と対面したいときだけ履く」10%を加えると、76%もの読者がビジネスでもスニーカーを履いています。
アエラスタイルマガジンが提唱してきた「ビジネスで履くべきは、ストレートチップもしくはプレーントウなどのひも靴に限る」というルールは、改訂する時期を迎えているようです。確かに、機能性素材のセットアップスーツを着用したときに従来のスーツに合わせていたビジネスシューズでは不釣り合い。そういった着こなしの足元には、機能的なスニーカーが似合うのは間違いありません。
それでも保守的なビジネスパーソンのなかには、「仕事でスニーカーを履いても大丈夫?」と心配になる人もいるでしょう。アンケートで「仕事相手がスニーカーを履いていたら不快に思いますか?」を尋ねたところ、「思う」11%に対して「思わない」は43%となりました。
このアンケート結果で注目したいのは、「着こなしによる」20%、「シチュエーションによる」24%の回答です。先に述べたように、セットアップスーツを着こなすときにはスニーカーを選びましょう。また、あちこちを巡る出張などのシチュエーションでもスニーカーを履くのがおすすめです。スーツもスニーカーも、その日の仕事内容によって着用するものを賢く使い分ける。これが現代のビジネスパーソンの新しいルールなのです。