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『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』
いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #67

2024.03.07

『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』<br>いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #67

世界中でファンを獲得し、シーズン11まで続いたロングランドラマ『ウォーキング・デッド』の新作スピンオフ『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』がU-NEXTにて配信開始。

“ウォーカー”と呼ばれるものがはびこり文明が崩壊したアメリカを舞台に、生存者たちは安住の地を求めさまよい歩き、時には同じ人間ともぶつかり合いながら、生き抜いていく姿を描いたシリーズ。秩序を失った世界で、人間性を失わずに生き抜くことの難しさ、家族を守りたいもの同士の争い、出会いと別れを繰り返し、不安と恐怖のなか希望を目指し突き進む。サバイバル、パニック、ホラー、アポカリプス、ヒューマン、ありとあらゆるジャンルが一作に詰まったまさに超大作。

東海岸側を舞台に進んでいく『ウォーキング・デッド』に対し、西海岸側を描き、やがて物語が交差する前日譚を描いた『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』や、文明が崩壊し、ウォーカーが当たり前にはびこる時代に育った世代を中心に描いた『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』、ウォーキング・デッド後に、フランスに漂着したダリルを描いた『ウォーキング・デット:ダリルディクソン』、マンハッタンを舞台に、今まで決して相容れない因縁の関係にあったマギーとニーガンを中心に描かれる『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』、そして今回紹介する『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』。

今回のスピンオフは、まさに新感覚!な1話完結型オムニバスドラマ。主人公や時期も異なり、それぞれの終末世界での物語となる(本編のあの人も!?)。もちろん『ウォーキング・デッド』(以下TWD)の世界観は共通しているが、一貫してなかったコメディ要素が入っていることに驚きを隠せないだろう。極限に追い込まれた人間の本性、醜い欲深さを心苦しく傍観するしかなかったゆえに、あまりに唐突に現れるものだから、これは笑っていいのか?と困惑するくらいシュールなコメディが炸裂する。

それもそのはず、本編の脚本家も数話参加しているが、それ以外はTWD初参加となる脚本家陣。恐らくスピンオフならではの新しい試みに挑戦したのだろう。多種多様なTWDの描かれ方に、ここまで可能性が広がるなんて!と感動すら覚える体験だ。

まさか、タイムリープものまで登場するとは、誰も想像しなかっただろう。そして、希望を見いだせないなかで、なんとか生き抜いている緊張感が常にTWDシリーズにはつきものだが、本作はその緊張感よりも前向きな気持ちになれるというのが大きな違いかもしれない。

今年はなんともう1作品、待望のスピンオフ『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』の配信も控えている。本編での中心人物であったリックと、ミショーンを描くといった情報しか公開されていないが、恐らく本編のその後を描くのではないか?とうわさされているため、ファンは待ち遠しくて仕方がないだろう。

U-NEXTでは、現在『ウォーキング・デッド:ダリルディクソン』『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』と3つのスピンオフ作品を、独占配信中。そして『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』も独占配信予定だ。

TWD作品を観たことがない人でも楽しめる『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』。1話約50分全6話のオムニバス作品と、忙しい人にも見やすい作品となっているので、まだシリーズを観たことがない人にオススメの作品だ。

え? ゾンビが怖いって? いやいや、違うんですよ、TWDはゾンビものではございません。最初は驚いてしまうかもしれないが、次第に愛着すら湧いてくるほど慣れてくるのでご安心を!

<<過去の「いま観るべき、おしゃれな海外ドラマ」はこちら

Text:Jun Ayukawa
Illustration:Mai Endo

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